遅れにくい電車、遅れやすい電車。違いは○○にあった!

2015年3月 6日 10:58

自然災害による遅延件数は、最多路線でも年間20件未満

運行情報を調べるにあたり、株式会社レスキューナウにお話を伺った。同社は独自に各鉄道会社に取材を行い、NAVITIMEやジョルダンといった乗り換え案内サービスに鉄道の運行情報を提供している。同社が配信した鉄道運行情報のデータとともに、特徴的な傾向を見てみよう。

図1のグラフは、首都圏の主要なJR路線において、2014年の1年間で大雨、強風、台風、大雪などの自然災害によって列車の運転を見合わせた日数を示したものだ(※正確にはレスキューナウが情報配信した件数であり、完全に一致しない。以下、件数と表記)。図2のグラフは前述の自然災害に地震と濃霧を加えて、徐行運転や一時停止などで運行ダイヤが乱れた件数を示したもの。ちなみにレスキューナウでは運行停止が15分以上の場合を「見合わせ」、15分未満の場合を「ダイヤ乱れ」として区別している。

【図1】災害系による見合わせ(2014年:関東JR路線(一部))(レスキューナウまとめ)
【図1】災害系による見合わせ(2014年:関東JR路線(一部))(レスキューナウまとめ)

【図2】災害系によるダイヤ乱れ(2014年:関東JR路線(一部):初報)(レスキューナウまとめ)
【図2】災害系によるダイヤ乱れ(2014年:関東JR路線(一部):初報)(レスキューナウまとめ)

2つのグラフから分かることは、日本の鉄道運行の正確さと安定性だろう。2014年は記録的な大雪や台風に見舞われたにも関わらず、運転見合わせが最も多い東海道本線ですら年間15件程度。しかも、お話を伺ったレスキューナウの寳來さんによると、「東海道本線の強風による見合わせ10件のうち8件は小田原駅~熱海駅間で起きたもの。巨大地震クラスの災害は別として、一般的な自然災害が首都圏の鉄道運行に与える影響は軽微だと言えます」とのことだ。

図2のダイヤ乱れの件数は運転見合わせよりは増えるものの、それでも最多路線が埼京川越線と宇都宮線で17件、次いで京葉線が13件だ。「埼京川越線と京葉線の半数以上は強風が占めますが、これは瞬間風速が25m以上になると停止する措置がなされることがあるため」(レスキューナウ高橋さん)。

自然災害によるダイヤの乱れは、混雑や混乱がひどいだけに記憶に残るものの、発生件数は多くない。東海道本線や京葉線などの海岸近くを走る路線や、都心と郊外を結ぶ長距離路線のほうが件数はやや多い傾向にあるが、1年間という期間で見ると、それほど路線ごとに大きな差はないと言える。

次に、自然災害以外の要因も含めて見ていこう。2014年の首都圏におけるJRと私鉄の主要路線で起きた運転見合わせ件数とその割合を示したのが図3のグラフ、ダイヤ乱れ件数とその割合を示したのが図4のグラフだ。これらを見ると人的要因が一番多いことが分かる。

ただ、人的要因の内訳は運転見合わせとダイヤ乱れの場合で少し異なる。運転見合わせの場合は何らかの人身事故が起きて、その対応に時間が費やされているのに対して、ダイヤ乱れの場合は乗客の救護活動や荷物の挟まり対応、混雑など軽微な要因が多い。

【図3】関東主要路線(JR+私鉄)の運転見合わせ要因(2014年)(レスキューナウまとめ) 
【図3】関東主要路線(JR+私鉄)の運転見合わせ要因(2014年)(レスキューナウまとめ) 

【図4】関東主要路線(JR+私鉄)のダイヤ乱れ要因(2014年)(レスキューナウまとめ)
【図4】関東主要路線(JR+私鉄)のダイヤ乱れ要因(2014年)(レスキューナウまとめ)
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