海外アナリストへ発信!カモンベイビー広島!
日本の行政はあの手この手を使って,その地域の魅力を海外へ発信し,興味を持ってもらったり,実際に現地に来てもらうための施策を行っている。観光で来てもらうことはもちろん,企業の誘致やビジネスマッチングなど,目的は様々である。
しかしながら,日本に興味を持ってくれる海外の人々が,いったいどこにいるのかわからない。かといって,無鉄砲に情報を発信することは,限られた行政コストでは不可能である。
そこで広島県では,大きな発信力を持つ海外のアナリストに向けて集中的に情報を発信することで,広く世界に広島の情報を発信する試みを始めている。
海外アナリストとは
もともとは「分析する人」「解剖学者」などの意味。専門分野に精通し、様々な情報をもとに多角的な分析・アドバイスなどを行なう。証券分野では一般には「証券アナリスト」のことを指す。証券アナリストとは企業の財務内容などを調査・分析し、その投資価値などを判断する。市場全体の動向分析などを行なう人は「マーケットアナリスト」と呼ばれる。
(出典:ASCII.jpデジタル用語辞典)
今回,PwCが世界各国で開催してきた「PwC Analyst Day」が日本で初めて,10月3日に東京で開催され,国内外から各分野のアナリストが集結した。広島県は,その一つの事例紹介として,「ひろしまサンドボックス」を紹介。
PwCとは社会における信頼を築き,重要な課題を解決することをPurpose(存在意義)とし,世界158カ国に及びグローバルネットワークに250,000人以上のスタッフを有し,監査及びアシュアランス,コンサルタント,ディールアドバイザリー,税務,そして法務における卓越した専門性を結集し,それらを有機的に協働させ様々なサービスを提供している企業
当日は,PMO(Project Management Office)として,取組を共に進めている,株式会社野村総合研究所,PwCあらた有限責任監査法人が登壇し、「ひろしまサンドボックス」を一緒に紹介。
AI/IoT、ビッグデータ等の最新のテクノロジーの活用で新たな付加価値の創出や生産効率化に取り組めるよう、技術やノウハウを保有する県内外の企業や人材を呼び込み、様々な産業・地域課題の解決をテーマとして共創で試行錯誤できるオープンな実証実験の場となる「ひろしまサンドボックス」と、そこで活用している研究支援を目的としたクラウド型経費執行管理プラットフォーム「PLAT」など,先進的な取組を説明した。
多数のアナリストから質問が飛びかい,「大変面白いと取組である」といった意見もあれば,「取組の達成への期待」や「透明性の高い事業運営」「日本全国への波及」等,深い内容にまで質問が及んでいた。
行政は様々なアプローチによって海外のヒトやカネを呼び込もうとしている。広島県の取り組みは行政としては珍しいものであり,どのような成果に結びつくのか,これからに期待したい。