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怖い先生から千円札を盗んだ小学3年生の私。翌日、呼び出された職員室の隅で

Jタウンネット読者

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2026.11.09 06:00
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Jタウンネットの読者・Dさんには感謝してもし足りない相手がいる。

それは小学校3年生の時の担任の先生。

今は亡きその人は、Dさんに深い愛情を与えてくれた。

<Dさんからのおたより>

三十数年前、小学生のころのことです。

私の家は正直貧しく、私はいつもお腹を空かせていて、貪欲な性格で、少しひねくれた厄介な子供でした。

着るものはいつも同じ物。少し薄汚れていて、学校へも行ったり行かなかったり。

周りと少し環境が違ったせいか、やはりイジメにもあっていました

自分の性格も悪く、どうしても嘘をついてしまったり、 買って貰えないものを盗んでしまったりと、今考えても最悪な子供でした。

小学校3年生時の担任は、毎日怖い先生で

小学3年生に上がるとき、学校で一番年寄りの怖いおじいちゃん先生が担任になりました。

その先生にだけは当たりたくないなと思っていたのにまさかの大当たり。

当時はクラスも多かったので、何故にこの先生なんだとガッカリしていました。

そんなある時、少し事件が起きました。

毎日怖い先生の授業がおわり、日直だった私は黒板を一人で消していました。

ふと見ると教壇に先生の筆箱が落ちていて、拾い上げると半分チャックが空いていました。中には1枚の千円札が折りたたまれて入っていました。

そして私は躊躇なく、当たり前のように抜き取りました。

千円札を抜き取って(画像はphotoAC)
千円札を抜き取って(画像はphotoAC)

バレたらどうしよとずっとドキドキ考えながらも、頭の隅では何を買おうか考えていました。ほんとにばかな子でした。

でもやはり悪い事はすぐにバレます。

その日の帰り先生に呼び出され、職員室の隅で「何故呼ばれたかわかるか」と聞かれ、怖くて怖くて声も出ませんでした。

俯いて立ちすくんでいました。

やばい殴られる、親に言われる、いや警察に捕まるんだ、とずっとビビってました。

そこで先生が言いました。

「俺が悪かった。あんな所に置いていったら、だれでも持っていくぞ。
でもお前じゃないかもしれない。
何をとは言えない。
だからここにノートを置いておく。
何か知ってることがあれば書いてくれ。
もしもお前が持っているなら黙って挟んで帰りなさい」

私は、全部バレてると震えたことを鮮明に覚えています

そして私の肩を叩き、先生は背中を向けました。

もうただただ怖くて、半べそをかきながらポケットに入れていたくしゃくしゃのお札を挟み、一言ごめんなさいと書いて逃げるように帰りました。

その後、私は怒られることもなく、また差別や嫌がらせを先生から受けることなく、普通に授業を受けさせて貰えました。

それだけでもありがたいのに、こんな最悪なことをした生徒に、この先生はさらに手を差し伸べてくれたのです。

私は学校でつかう笛、習字道具、絵の具の3セットを買って貰えず、その授業の時はいつも休んでいました。

するとある日、廊下で突然先生から「昼休み職員室へ」と言われ、もう何も盗んでないのにこの前のことやっぱり怒られるんだ、とビクビクしながら向かいました。

職員室へ入ると先生が手招きして待っていました。

先生の机の上には、真新しい道具セットが並んでいたんです。

ほんとに意味が分からず立ちすくんでいると、頭をぐしゃぐしゃとされながら

「名前書け」

と言われ、ペンを渡され、白い名前記入欄に自分の名前を書かされました。

そしたら、「これで毎日学校これるな」と言われ、また頭をぐしゃぐしゃと撫でられました。

驚いて固まっていると、周りの先生が「お前に買ってくれたんだぞ、お前のために自分のお金で」と言われ、なんで? なぜなの? と嬉しさと驚きで泣いていました。

そこで先生が「お前が毎日学校へ来れるならいいことだ。病気の時以外はこれで毎日学校へ来れるな」と言ってくれたこと、今でも思い出すと涙が溢れます。

そして、「約束だ。卒業してもこれは絶対捨てないでくれよ」とやはり怖い顔で、でも、ものすごくあたたかい声で言ってくれました。

あの時のこと、いまだに忘れきれません。

そしてあの時、あの悪いことをした自分のことを忘れたことも一度もありません。

あなたが差し伸べてくれた愛情、あの優しさがなければ自分の今はないと思っています。

今さらですが天国へ届いて下さい。

ほんとにありがとうございます。

心の底から感謝とありがとうが、今でも溢れてきます

でも、ひとつだけごめんなさい。

沢山の引越しに引越しを重ねるうちに、あの大事な3点セットは手元になくなってしまいました。思い出だけ残させてもらってます。

なので今一度ごめんさい。

そして本当にありがとうございます。


【このコーナーでは読者のみなさんからの投稿を紹介しています】

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」、あるいは「どんなもんだい!」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

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