「あの時戻ってきてもらえなかったら、どうなっていたか」 3年前に出会った〝恩人〟に伝えたい感謝
大阪府在住の50代女性・Sさんは、3年前に見知らぬ女性に助けてもらった。
もしその人が居なければ、Sさんは雪の積もった山の中で......。
<Sさんからのおたより>
あの時戻ってきてもらえなかったら、どうなっていたか。
3年前のお礼をもう一度言いたくても言えずに、日々が過ぎる中、この情報サイトの存在を知ってもしかしたら、どこかにいらっしゃって読んでもらえるかもと思い投稿することにしました。
あの頃わたしは、低山登山が楽しくて、1人で時間がある時に自分でも無理なく登れるところを探しては、忙しい日々の合間の気分転換にしていました。
注意書きの意味を認識せず...
3年前のちょうど今頃。季節をあまり深く考えず、その山の運営公式サイトに「どんな山であっても靴底に装着するアイゼンは必須」とあったにも関わらず、それが何を意味するかも認識せず、その日登山口に立ちました。
上りは順調に登っていたつもりだったのですが、七号目あたりから雪が地面を覆っていて、嫌な予感。試しにそこから2~3歩下ってみると滑って、とてもじゃないですが前に進みません。
山頂に行けば誰かいるだろうし、店もあると思い込むことにして、そのまま山頂まで行きました。
山頂は真っ白の雪景色でした。もちろん店は営業しておらず、おじいさんが1人座っていて、私が状況を説明すると『その靴で降りるのは難しいかもなー。バスももうないよ』とだけ言い残して行ってしまいました。
私が履いていたのは普通のしかも履き古して靴の裏面は凹凸がほとんど無い靴だったのです。
日が暮れたら大変なことになると思い、山頂の雪景色を後ろに急いで下ろうとしたのですが、2~3歩行くと見事にひっくり返って腰を強打します。
でも降りないわけにはいかないので、何回もひっくり返りながら、日が暮れる前に下山を急ぐ登山客の通り過ぎる中、木の枝で体を支えながらひっくり返っては立ち上がるを繰り返してきたところ、まず、私が違う道にそれたことに気付いた年配の男性が「そっちは難しいよ!」と言って通り過ぎて行きました。
どんどん先に下山していく登山者たち
そうか。こっちか。と思いながら、日が暮れていくのを尻目に本当に数センチずつ歩いていると、後ろから中年の女性が「あら! アイゼンがないの? 六号目までは雪道が続くよ💦なるべく落ち葉の上を行ったらいいよ」と言って私の先を降りて行きました。
まだ九号目あたりで、もちろん周りには誰もいません。
このままで行けばおそらく山で夜を明かすことになるし、暖をとるものはないし、寒さと暗闇に耐えられなくなったら救護を呼ばないとどうなってしまうかわからない。
かと言って簡単に救護なんて呼ぶこともできず、途方にくれていたところ、道の先から先ほどの女性がこちらに向かって上がって来ました。
「下りていたら、片方だけアイゼンが落ちていたから持ってきたの。これをつけて」
そして、私が左足にアイゼンを装着するのを見届けてから、先に降りて行かれました。
その後片方の足に力が入り、スムーズに下山でき、なんとか日が暮れる前に登山口からの最終のバスに乗って帰ることができました。
あの時の女性が戻って来てくださらなかったら、どうなっていたか。心からお礼が言いたいです。
本当にありがとうございました!!
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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