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2万人が注目した鹿児島・さつま町産の粉「ひらめき」とは? 製造者オススメの使い方はコレ!

福田 週人

福田 週人

2025.12.31 06:00
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2025年11月上旬、漫画家の明石こやさんが自身のXアカウント(@illkoya)で、「ひらめき」という粉を紹介したところ、X上で98万回以上表示されるなど注目を集めた。

作者:明石こや(@illkoya)さん
作者:明石こや(@illkoya)さん

正体は、みかんやタカノツメ、ゴマを原料とする鹿児島県さつま町のご当地香辛料とのことだが......。

Jタウンネット記者は2025年12月18日、さつま町役場さつまPR課を通して、製造者に話を聞いた。

さつま町の特産品「ひらめき」(画像提供:さつま町役場さつまPR課)
さつま町の特産品「ひらめき」(画像提供:さつま町役場さつまPR課)

取材に応じてくれた製造者の田畑和成さんによると、「ひらめき」は1983年から40年以上も地域で愛されてきたものだ。

「最大の特徴は、町内産ミカンの皮(陳皮)を。機械を使わず『手作業』で剥いていることです。手で剥いて乾燥・煎ることで、機械では潰れてしまう油胞が残り、熱い汁物に入れた瞬間にはパッと鮮烈な香りが弾けます」(田畑さん)

なるほど、地元の特産品を使った調味料だったのか! それにしても機械を使わないとは、すごい。「だからこそ」の味をますます味わいたくなってくる。

地元では「これがないと食事が始まらない」と言われるほど、食卓の〝名脇役〟として愛用されている「ひらめき」。

製造事業については、田畑さんは「二代目」に当たる。

「元々は高嶺さんという方が開発し、地元の特産品として定着させました。その後、高嶺さんがご高齢になり製造が難しくなった際、『この味がなくなってしまうのは惜しい』という声が上がりました」(田畑和成さん)

そこで、農作などの事業に関わっていて原料も調達できるから、と手を挙げた田畑さんが事業を継承することになったという。

「私の本業は野菜・米農家なのですが、農業と併せてこの特産品作りを続けることが、原料となる唐辛子もしかり、昔からの水稲を育てる『浦川内地区』の農地・田園を守ること、耕作放棄地を出さないことに直結すると考えました。 地域の風景と農地を守りたい。その一心で夫婦二人三脚、伝統の味を守り続けています」(田畑和成さん)

「ひらめき」の製造は、単にさつま町の特産品作りというだけでなく、地域の田園風景を守る事にも繋がる──そんな地元愛の精神も込められていたのだ。

地元の食卓には欠かせないスパイス(画像提供:さつま町役場さつまPR課)
地元の食卓には欠かせないスパイス(画像提供:さつま町役場さつまPR課)

では、そんな「ひらめき」を地元の人は普段どのように使っているのだろうか? 田畑さんに聞いてみると、

「うどん、そば、豚汁などの汁物にひと振りしていただくのが一番のオススメです」

と教えてくれた。

ちなみに、「ひらめき」には通常バージョンの他にも、朝鮮唐辛子を使った「辛口」や「激辛」、農家から仕入れた小ミカンが入っている「小ミカン入り」の3バージョンが展開されている。

使う料理や辛さの好みに合わせて、どのバーションを買うか選ぶのも楽しそうだ。

味は全部で4種類!(画像提供:さつま町役場さつまPR課)
味は全部で4種類!(画像提供:さつま町役場さつまPR課)

40年以上も前から愛されてきたご当地調味料「ひらめき」。

明石こやさんの投稿をきっかけにSNS上で注目を集めていることについて、田畑さんは「正直、大変驚いています」と感想を述べつつ、こう語った。

「自身ではSNSやメディア等発信していないのですが、周りの方々がこうやって持ち上げて下さり、取り扱った方から輪が広がり、多くの方に知っていただけることは、不思議な感覚ですがとても光栄です」

「ひらめき」は地元だけでなく、東京•日比谷のアンテナショップ「かごしま遊楽館」や、鹿児島に本社を置く百貨店「山形屋」のオンラインショップなどでも購入できる。気になった人は、手に取ってみては?

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