「大宮駅の階段を滑り落ちて行く大学生の私。下から登ってきていた紳士がそれを...」
XユーザーのNさんは10年ほど前、大宮駅の階段で転んでしまった。
そのまま滑り台のように落ち続けてしまい......。
<Nさんの体験談>
10年ほど前、大学1年生の時のことです。
小学校教員になるための勉強をしていた私は、小学校でボランティアをしつつ、大宮駅近くにあるピアノ教室に通っていました。
その日も、ボランティア帰りにピアノのレッスンへ。いつもの慣れた道なので、少しぼーっとしながら駅の階段を降りていました。
長い階段の上の方で...
ボランティア帰りだったので、靴はスニーカーだし、動きやすい服装だったのですが、私は駅出口の大きな40段以上ある階段の上の方でバランスを崩し転んでしまったのです。
そして運の悪いことに膝から崩れ落ち、大階段を滑り台のように正座の状態でものすごいスピードで落ちていきました。
怖ろしいことにどう頑張っても止まらず、後ろに体重がかかってしまいスピードは増すばかり......。
しかし、スローモーションに見える景色の中で、下からのぼってきていた紳士がわたしの右手をさっと掴んで止めて、立たせてくれたのです。
あの時、あの紳士が止めてくださらなかったら、誰かを巻き込んでいたかもしれません。
あの時のことは、10年たった今でも忘れられません。
恥ずかしさと痛みと(厚手のパンツでしたがかなりの痛みで、1か月痣が残りました)、何が起きたかわからない驚きとで、「大丈夫...です」と答えるのが精一杯で、まともにお礼を言えませんでした。
あとになって、紳士の瞬発力と筋力の凄さ、そして優しさを再認識し、改めてお礼をお伝えしたかったと思いました。
あの時は、ありがとうございました。
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