「プールに行った夫から『息子が熱を出した』と連絡が。慌てて職場を飛び出し迎えに行くと...」(福岡県・30代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:ppさん(福岡県・30代女性)
その日、ppさんの息子は友達と一緒にプールに遊びに行っていた。
しかし、仕事中のppさんの元へ息子と同行していた夫から連絡が入って......。
<ppさんの体験談>
9歳の息子が夏休み中、真夏日で快晴の日にお友達とプールに遊びに行きました。
私は2人目を妊娠中で8か月の大きなお腹だったのですが、その日はまだ産休に入っておらず仕事へ。息子とお友達には、夫が同行していました。
夫からの連絡で慌てて電車に飛び乗って...
すると夫から「息子が熱を出している」と連絡が。
息子のお友達も一緒だったため、私が病院に連れていくことになり、急いで電車に飛び乗り息子を迎えに行きました。
熱を測ると40度。慌てて最寄りの病院の予約をして、息子を連れて再び電車に飛び乗りました。
電車の中で「もうすぐ病院につくからね」と何度も息子に声をかけ、最寄り駅に到着。
「おりるよ」と息子に声をかけると、息子は「うん!」とニコリと笑って返事をしました。
しかし、立ち上がりません。
不思議に思って「立てないの?」と尋ねましたが、息子はニコッと笑った顔のまま返事もなく立ち上がらないのです。
息子を電車から引きずりおろして...
これはヤバイ。私はパニックになり、妊娠中の大きなお腹で息子を抱えて電車から引きずりおろしました。
電車からおろしても息子は足が立たず、身動きできず......。
途方に暮れていると、電車で目の前の座席にいたカップルの男性が声をかけてくださったのです。
「良かったら、僕がはこびましょうか?」
その方に運んでいただいているうちに、息子は意識を失ってしまい、痙攣を起こしてしまい、すぐに救急車を呼ぶことになりました。
救急隊の方が到着するまでも、男性は駅員の方々に「冷やせるものをください!」と的確な指示をだしてくださったり、ずっと息子に寄り添って「◯◯くん!わかる?大丈夫だからね!」と声をかけてくれました。
そして、カップルの女性の方はパニックと不甲斐なさで涙が止まらない私に飲み物を買ってきてくださり、「お母さん、救急隊の方きますからね」と優しく声をかけながら、到着するまで背中をさすってくださったのでした。
助けてくれたカップルは...
そのまま息子は救急車で運ばれて緊急入院になり、カップルのお二人に直接お礼をお伝えしたかったのですがえないままとなってしまいました。
あとで聞いた話ですが、お二人は関西からの旅行中だったそうで、お二人にもう一度お会いすることはできないとわかりました。
あの時お二人がいなければ息子はどうなっていたのかと思うと、感謝してもしきれません。
今ではあの時、お腹にいた赤ちゃんも産まれて、二人の子供たちは元気に過ごしていますが、夏の終わりになると助けてくださったお二人を思い出します。
あの時助けてくださった関西から来られたお二人と香椎駅の駅員のみなさん。
本当に、本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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