「家出少女だった私に声をかけてきたテレビ局ディレクター・T氏。ナンパが怖かった私が彼の家までついて行くと...」(埼玉県・50代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Mさん(埼玉県・50代女性)
中学生時代、田舎に住んでいたというMさんは友人と一緒に家出して、新宿・歌舞伎町を歩いていた。
そこで街頭インタビューをしているテレビ局のスタッフに声をかけられて......。
<Mさんの体験談>
40数年前、中学生だった私は友達と一緒に家出しました。
今は関東に住んでいる私ですが、当時は田舎生まれ・田舎育ちの何も知らない子供。
友達と何も考えずに「東京に行こう!」と決め、祖母に嘘を言って電車代を貰って家を出ました。
「少し怖いな」と思っていたところで...
着いた場所は新宿歌舞伎町。派手なネオンに圧倒されながら、初めて見上げた高層ビルにひっくり返りそうになりながら、二人で歩き回りました。
所々でナンパされ、「少し怖いな......」と感じていた時です。テレビ局の人がインタビューで声を掛けてきました。
そこで私たちの様子がおかしいのに気づいたディレクターさんのTさんに「もしかして家出?」と聞かれました。そして、こんな提案をされたのです。
「どうする? このままここにいるか、それとも俺の家に来て学校と親に連絡するか?」
私は心細くなっていたので即答で「家に帰りたい」とTさんに話しました。
Tさんは「なら、うちに連れて明日迎えに来て貰おう」とTさんの家に連れて行ってくれました。
Tさんの自宅に到着すると...
Tさんのご自宅ではお連れ合いおにぎりとみそ汁を作ってくださって、心に沁みました。
あの時、Tさんに出会っていなければどうなっていたか分かりません。
しかもTさんは5年位、うちの祖母に電話してくれていたそうです。
「私からも連絡してみようか?」と何度か思いましたが、連絡先も分からずに出来ませんでした。
本当にあの時はありがとうございました。
Tさんが今どうなさっているか分かりませんが、心から感謝しています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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