桜大仏で人気の壷坂寺は清少納言の「推し寺」だった 道長や一条天皇とも...「光る君へ」登場人物とのゆかり
2024.04.21 18:00
日印交流の御縁で生まれた大仏
「壷阪寺」は大和三山奈良盆地を一望におさめる壷阪の山に建つ真言宗の寺。西国三十三所観音霊場の第六番札所で、創建は703(大宝3)年と伝えられている。
本尊は、十一面千手観世音菩薩。眼病に霊験あらたかな観音様として全国各地から参拝者が訪れるという。
「桜大仏」で話題の「大仏」は、どんなきっかけで安置されることになったのか。壷阪寺の広報担当者は次のように答えた。
「1960年代インドでのハンセン病患者救済事業への支援協力に携わらせて頂いたことからインド国内各地において、たくさんのご縁を頂戴し、現地の学校運営助成事業や奨学金事業等の教育支援をはじめ、地域開発支援など様々な国際交流を展開しています」
「桜大仏と言われている大釈迦如来石像は、このような日印交流の御縁によりご招来されました」(「壷阪寺」広報担当者)
桜に包まれるような姿が注目を浴びたが、他の季節も美しい姿を見せる。
「桜の散り始めとともに、3000株の山吹が咲き出し、続いて本堂周辺につつじが咲き誇り、堂塔伽藍を色づかせます」
「また、5月には境内が新緑に染まり、桜大仏から新緑大仏に衣替えされます」
「6月になると大仏像周辺に紫陽花の鉢植えを荘厳し、紫陽花大仏としてSNS等でも多くの方にご紹介頂いています」
「秋は紅葉が色づき、山寺独特の色鮮やかな景色が広がります」(「壷阪寺」広報担当者)
そして冬には真っ白な雪をかぶった「雪見大仏」にもなることも。
つまりここでは、四季折々の大仏の姿が、境内の堂塔伽藍や石仏群と共に楽しめるということらしい。