「地元めっちゃ温かい」「朝から泣きそう」 廃線懸念のローカル線から卒業生へ――贈られた言葉に8万人感動
「木次線を覚えていて」の気持ちを込めて
木次駅はJR西日本・木次線の駅。木次線は島根県の宍道駅~広島県の備後落合を繋ぐローカル線で、同社が公開している資料によると、2022年度の1日の平均通過人員は171人。これはJR西の全路線で2番目に少なく、収支率も低い。厳しい状況にあり、廃線が懸念されている。
沿線にはヤマタノオロチ神話ゆかりの場所が点在しており、かつては観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」が運航していたが、23年11月23日に終了してしまった。
そんな状況を知り、少しでも力になりたいと木次線の列車に乗車した投稿者・mumin papaさんは、「卒業生にこんな素敵なメッセージをくれる木次線の社員さん...。なくなって欲しくないです」という呟きと共に話題の写真を投稿。
27日、Jタウンネット記者が取材したところ、メッセージボードを見つけた時のことを、次のように振り返った。
「こんなに心の温かい方が働いてらっしゃる木次線を少しでも応援したいと思いました。沿線に住んでらっしゃる方々もとても心温かい方ばかりでした。 そしてこの投稿で地方のローカル線の状況が皆さんに伝わればと思います」
29日、記者の取材に応じたJR西日本中国統括本部の広報担当者によると、メッセージボードは木次駅の駅員が書いたもの。
木次線を利用して高校に通い、この春に卒業する生徒たちへの「木次線を覚えていてほしい。またいつか利用してくれたら」という気持ちが込められている。
メッセージボードは3月中旬まで設置予定。どうか、より多くの卒業生のもとに、このあたたかな言葉が届きますように。