「松葉杖で通勤電車に乗ったけど、席を譲ってもらえず立ちっぱなし。降車後、同じ方向に向かう女性が...」(神奈川県・30代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Cさん(神奈川県・30代女性)
Cさんには5年ほど前に、足を怪我して松葉づえを使っていた期間がある。
怪我の翌々日からは仕事。急行よりは空席があるだろうと、普通電車に乗ったのだが......。
<Cさんの体験談>
5年ほど前、足を怪我して数週間の松葉づえ生活を経験しました。
怪我した翌日は仕事を休んだものの、その次の日は出勤。電車に乗り、いつもなら1時間で着く職場に出社しました。
電車で席が空いても...
家から最寄り駅までは距離が長いので、仕方なくタクシーに。電車では、まだ座りやすいだろうと、いつもの急行ではなく、普段より時間のかかる普通電車に乗車。
しかし、誰にも気づいてもらえず、席を譲ってもらえることもなく、席が空いても先に座られてしまい、一度も座れないまま。職場の最寄り駅についた時点で、すでに疲れ切っていました。
職場は駅から5分程度だったので、2度目のタクシーは躊躇し、慣れない松葉杖で歩いて行くことに。すぐにそれが当初の見込みより大変なことだと気づきました。
さらには雨まで降ってきます。両手に松葉杖を持っていて、傘をさすことも出来ないので、濡れながら歩くことになってしまいました。
その時、1人の女性に声をかけられました。
「大丈夫ですか?」
「一緒に行きましょう」
彼女は自分がさしていた傘に私を入れてくださって「行く方向同じなので、一緒に行きましょう」とまで。
歩くのが遅いのでご迷惑と思い断ったのですが、「いえいえ、時間ありますので」とそのまま、私の職場のビルまで送ってくださいました。
すでに疲労困憊だった私はあまりしゃべることも出来ず、いつもの倍以上の時間をかけて前に進むので精いっぱい。彼女はそんな私に付き添ってくれました。
電車内で1時間以上片足で立ったまま、誰にも気づいてもらえなかった寂しさを感じていたところに、思いがけず優しい対応をしていただいたことがありがたく、道中、泣きそうなのを必死にこらえていました。
お礼はお伝えしたのですが、本当にただ「ありがとうございました」ということしか出来ませんでした。
優しさを頂いたことは、ずっと忘れないと思います。
あの時はありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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