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「赤ちゃんと犬を連れて、雨上がりの街を歩いていた私。すれ違った中年女性が『こんなに寒い中』と言って...」(三重県・30代女性)

Jタウンネット読者

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2024.01.21 11:00
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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:みみみ さん(三重県・30代女性)

Jタウンネット読者の「みみみ」さんは20代のとき、夫の転勤先で子育てを始めることになった。

知り合いもいない中での、ワンオペ育児。ただでさえ心細いのに、ハプニングが発生して......。

ワンオペ育児が辛かった日々(画像はイメージ)
ワンオペ育児が辛かった日々(画像はイメージ)

<みみみさんの体験談>

夫が三重県に転勤になり、そこでの子育てが始まった数年前。私は20代でした。

実家は新幹線と電車を乗り継いで3時間。知り合いもおらず、マンションの方とは挨拶を交わす程度で近隣住民の方との交流も全くありせん。

夫は日勤と夜勤のシフト制で、夜勤の日は休憩もほとんどなく、日中は寝ていました。

そんな時、私は息子が泣いて夫を起こさないように、気を張りつめて......完全なワンオペ育児。

近くに小さな公園はありましたが、いつ行っても誰もいないためママ友もできず、毎日会話する相手もなく初めての子育て、不安だらけで今思えば産後うつ状態でした。

赤ちゃんを連れて、動物病院へ

冬の寒さが厳しく、雨も降っていたある日。飼っている犬が以前から調子の悪かった目を掻きこわして血がでてしまったため、動物病院に連れて行かなければならなくなりました。

しかし、1番近い場所でも徒歩で30分以上かかります。

日勤で夫は家にいなかったのでタクシーを呼ぼうとしましたが、雨のためか連絡が全く繋がらないし、アプリを使っても「近くにおりません」と表示されるだけ。

動物病院に行きたいのに...(画像はイメージ)
動物病院に行きたいのに...(画像はイメージ)

とりあえず予約しておいた時間がどんどん近付いてきます。そしていよいよ20分後に迫り、雨が上がったので、生まれてまだ半年ほどの息子をベビーカーに乗せ、歩いて行くことに決めました。

ベビーカーを怖がってなかなか歩かないチワワを片手に抱き抱え、反対の手でベビーカーを押して、動物病院へ。

すると、40~50代くらいの女性が前から歩いてきて、声をかけられました。

「こんなに寒い中、赤ちゃんとわんちゃんを連れて行くなんて」

「お散歩?いいわねー」

そう言われたので、世間話として、犬が目を掻きこわしてしまったから動物病院まで歩いて行くこと、タクシーを呼んだけど来なかったことを伝えました。

犬を抱き、ベビーカーを押してたら...(画像はイメージ)
犬を抱き、ベビーカーを押してたら...(画像はイメージ)

すると、その人がこう言ってくれたのです。

「あの動物病院まで行くのは遠すぎるわ!
こんなに寒い中、赤ちゃんとわんちゃんを連れて行くなんて大変!
自宅が近くだから車に乗せてあげる! ちょっと待ってて!」

しかし、息子の乗ったベビーカーと私の靴は雨上がりでドロドロ。初対面の方の車に図々しく乗ってご迷惑をおかけするのも申し訳なく、ご遠慮させていただきました。

そして、予約の時間も迫っているので先を急ぐことにしたのですが......。

後ろから車がやってきて...

段差の多い歩道を四苦八苦しながら進んでいたところ、後ろから1台の車が近付いてきて、声をかけられました。乗っているのは、先ほどの女性です。

「赤ちゃんが風邪でも引いたらかわいそうだから」とわざわざ追いかけて来てくださったのです。

追いかけてきてくれた人がいて...(画像はイメージ)
追いかけてきてくれた人がいて...(画像はイメージ)
「ベビーカーは後ろに置けばいいから!
赤ちゃん抱いて後ろの席に座って!
ワンちゃんも汚れとか気にしないで座席に座らせてあげて!」

そんなお言葉に甘えて乗せて頂いた車の中はとても暖かく、女性の優しさも心遣いも暖かくて、涙が出てきました。

動物病院に着くまでの間、引っ越してきたことや、息子のことなど、短い時間ですがお話させて頂きました。

そして、後日改めてお礼をさせて頂きたいので、連絡先やご住所を伺ったのですが「そんなのいいわよ!」と断られてしまいました。

あの人を探すことができないまま...

チワワの目はなかなか治らず、今まで診てもらっていた眼科専門の病院に通院するべきだと夫が言ってくれたので、私はしばらく実家で過ごすことに。

そのあとチワワの調子がよくなったため三重県の自宅に戻ったものの、またワンオペの日々が始まるのかと考えると過呼吸になり実家にトンボ帰り。しばらくして夫が転職し、今度は実家の近くに引っ越すことになりました。

私は助けてくれたあの人を探す事もできませんでした。

息子ももうすぐ6歳になります。


あの時は本当にありがとうございました。

あなたに頂いた優しさを、今度は私も返せるようにと日々過ごしております。

この投稿があの方に届きますように。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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