どうしてこんな場所に? 長門市駅・123番線に立ち並ぶ「鳥居の群れ」の正体とは
電車が通るはずの線路なのに――。
山口県北部にあるJR長門市駅には、にわかには信じられない光景が広がっているという。
なんと、線路のレールを跨ぐように真っ赤な鳥居が立ち並んでいるのだ! 幅的にも高さ的にも、コレでは電車が通れるはずもない。
一体、何のために......? あまりにも不思議な"線路上の鳥居"に、X上では「AIが何か勘違いして生成した絵に見える」「神社のない所でこれほどの鳥居を......」「えっと ドミノ大会でもやるんですかね?」といった声も寄せられている。
2023年11月14日、Jタウンネットの取材に応じた投稿者・一人旅研究会(@keionoteio )さんによると、写真は10月13日に同所を訪れた際に、撮影したもの。
いい意味で意味不明な組み合わせで好きになりました。写真ではわからないですが、遠近感を考慮してか、奥の方の鳥居の方が大きく作られており、前から見ると、奥の鳥居もちゃんと存在感があるような作りになっていました(一人旅研究会さん)
一体なぜ鳥居が線路上にあるのか。15日、Jタウンネット記者がJR西日本・長門鉄道部を取材すると、総務科長・阿部正範さんが応じた。話題の鳥居は2019年3月、JRで長門市駅へ来る利用客に対する歓迎のおもてなしのシンボルとして、そして、長門市の観光誘客を盛り上げていくために設置されたものだと説明する。
朱色のミニサイズ鳥居が20基。同市内の「元乃隅神社」に123基並ぶ鳥居をモチーフにしており、それにあやかり、鳥居が並ぶ線路は「123番線」と名付けられた。線路自体は使用停止(廃線)になっている。
長門市はかつて捕鯨の町として栄え、現在も地元の方に食として、また「くじら祭り」など身近に親しまれています。鳥居横のホームには、長門市の食文化でもある「鯨」のイラストの看板を設けています。ダイナミックな鯨と朱色の鳥居、未来に続くレールをイメージした背景に長門の思い出作りや人生の節目として写真に収めていただくと幸いです。JR西日本長門鉄道部・阿部正範総務科長)