「市ケ谷駅利用者限定！日立駅長のサイン入り写真あげます」　関係無さそうなのに何故？謎コラボの背景をJRに聞くと...

たまたま寄ったJR市ケ谷駅（千代田区）で、Jタウンネット記者は不思議すぎるチラシを発見し、目を疑った。

茨城県の日立駅とコラボしているのである。市ケ谷は中央・総武線の駅、日立は常磐線の駅。全然関係無さそうなのに、何故？　謎すぎる......。

そして、謎はそれだけではない。さらに気になる文章も書かれていた。

日立駅長直筆サイン入りオリジナルカードとちょっぴりプレゼント（非売品）を差し上げます☆彡

駅長サイン入りオリジナルカード！？　なにソレ！？

Jタウンネット記者はチラシを手に取り、日立駅まで電車に揺られた。

駅長サイン入り写真カード、ゲットだぜ

日立駅は、日立市出身の建築家・妹島和世（せじま　かずよ）さんがデザインしたガラス張りのステキな駅舎。2014年には鉄道の国際デザインコンペティション・ブルネル賞の駅舎部門で最優秀賞に輝いた。

駅舎からは太平洋を一望でき、まるで絵画の中にいるかのような美しい朝焼けが眺めることができることでも有名だが......。

時間の都合上、筆者が行ったとき海は見えず見渡す限り闇であった。無念。

いや今回の目的は「日立駅長直筆サイン入りオリジナルカード」と「ちょっぴりプレゼント（非売品）」。気を取り直し、チラシの指示通り、有人窓口へ向かった。

そこで渡されたのが、コチラだ。

日立駅の朝日に照らされる駅長。ニヒルな表情を浮かべた駅長。

昭和の銀幕スターのような風格がある。渋い。渋すぎる。

直筆のサインもこの通り。こなれている感が素敵だ。

そして、「ちょっぴりプレゼント」としては、こんなものがもらえた。

JR東日本水戸支社のイメージキャラ・「ムコナ」くんのステッカー、ボールペン、日立市の観光、グルメ、歴史情報が載っている冊子など。結構ドッサリである。

それにしても......なぜこのプレゼント、「市ケ谷駅ご利用のお客様限定」なのだろうか。

記者は2023年11月13日、JR東日本水戸支社に聞いた。

市ケ谷駅と日立駅の共通点は...

未だ謎に包まれている「市ケ谷駅×日立駅コラボキャンペーン」は10月1日～12月31日の期間に開催中の「茨城デスティネーションキャンペーン」にあわせて企画されたもの。

なぜ、市ケ谷なのか。水戸支社の広報室は説明する。

「市ケ谷駅長と日立駅長が入社同期であり以前より親交がありました」

友情コラボだった。

そんな駅長同士の縁から、同社では茨城デスティネーションキャンペーン期間中に、市ケ谷駅と日立駅がコラボして、「茨城の魅力を伝える企画」ができないか考案。9月中旬には市ケ谷駅社員6人が日立駅を訪問し、意見交換を行った。

「その際に現在開催中の市ケ谷駅から日立駅まで電車に乗っていっていただく 【日立駅に行こう】という架け橋のような企画ができました」（水戸支社・広報室）

市ケ谷駅と日立駅とのコラボ期間は10月1日～12月31日。

デスティネーションキャンペーン中は茨城県内でいろんなイベントもあるし、訪問予定の人も。せっかく行くなら市ケ谷にも立ち寄って、駅長たちの友情に乗っかってみては？