インクは、全部「赤」!? 常識を根底から覆してくる「3色ボールペン」、販売から8年経って再注目
1本のペンに3色のインクが入っている「3色ボールペン」。みなさんも使ったことがあるだろう。
我々のよく知る3色ボールペンの常識を根底から覆す――そんな商品が、X上で話題になった。
広島東洋カープが販売する「3色ボールペン(赤)(赤)(赤)」である。
このボールペンは名前の通り、3色ボールペンなのに赤色しか入っていない。太さは極細・細・中太で異なるものの、色は赤1色だ。
広島カープといえば赤! そんなイメージはあるが、まさか3色ボールペンまで全部「赤」にしてしまうとは......。
この商品は2015年に発売された際にもツイッターで注目されたが、23年10月28日にあるXユーザーが取り上げたことで再び脚光を浴びた。ユーザーからは
「3色ボールペンの長所と短所を両方潰していくストロングスタイル」
「学校の先生が重宝しそう」
「これ、たまに県外のかたにお土産に差し上げたりするんだけど、たいていの人が『狂っとるな!!』と驚愕する笑」
といった反応が寄せられている。
発売から8年経った今でもSNSで注目される「3色ボールペン(赤)(赤)(赤)」。
Jタウンネット記者は11月1日、広島東洋カープ商品販売部の上田侑雅さんにその歴史を聞いた。
軽い気持ちで発売したら...
上田さんによると、「3色ボールペン(赤)(赤)(赤)」が誕生したきっかけは2015年、当時の社員の「全部赤の3色ボールペンを売ったら面白いのでは」という一言だった。
何か参考にした商品があるわけでもなく、「軽い気持ちで商品化しました」。売れるとも思っておらず、当初は1000本しか作らなかったが......。
「最初の1000本が即完売して、結局発売から1年で6万本を売り上げました。当時は注文が殺到して生産が追い付かなかったほどの売れ行きです」(上田さん)
16年は生産体制を整えるために販売をいったん休止したが、17年から販売を再開させた。再販から23年10月末までの累計売上は約14万本。上田さんは
「異例の数字。Xで話題になってからは注文が普段の数倍になっています。こんな売れ方をするボールペンはもう出ないのでは」
と語る。発売から8年も経っていながら販売を続けている商品は、他にないそうだ。そんな「3色ボールペン(赤)(赤)(赤)」について、上田さんは
「赤は黒に次いで使う色です。社内でも重宝されていますし、あっても困らない1本だと思います」
とアピールしている。「3色ボールペン(赤)(赤)(赤)」は、カープのオフィシャルグッズストア、NPBオフィシャルオンラインショップなどで販売中。価格は500円(税込)。