車両を走らせていた車輪、コンビニで「車止め」になる 名古屋鉄道の「再利用」に反響「サステナブルだな」
コンビニに変わった形の車止めがあった――そんなつぶやきがツイッター上に投稿された。
そのコンビニとは、愛知県岩倉市にあるセブン-イレブン岩倉駅東口店。名古屋鉄道の駅のすぐそばにある。
こちらはツイッターユーザーの「クリーニング屋のスナフキン」(@Rapid_kaikyo2)さんが、2023年7月2日に投稿した写真。店と駐車場の間のタイル部分に、黒い半円状のものが刺さっているのが見えるだろう。
クリーニング屋のスナフキンさんはツイートで、この物体の正体について次のように述べている。
「電車の車輪になっとるw」
なんと、電車の車輪を車止めとして使用しているというのだ。
鉄道事業での役目を果たした「廃棄されるはずだった車輪」
セブン-イレブン岩倉駅東口店は、賃貸マンション・meLiV(メリヴ)岩倉に併設されている商業施設に入居。meLiVは名古屋鉄道グループの賃貸マンションブランドである。
7日、Jタウンネット記者の取材に応じた名鉄都市開発によると、車止めに使われているのは、名古屋鉄道の車両で実際に使用されていた車輪。廃品となったものを再利用しているという。
なぜ車輪は車止めとして生まれ変わることになったのか。
「名古屋鉄道の物件であることを認知頂くためです。開発時に検討した結果、鉄道事業での役目を果たした廃棄する車輪の有効活用を図れることもあって、このような形となりました」(名鉄都市開発)
車の侵入防止設備として車輪を活用しているのはmeLiV岩倉のみだが、他のmeLiVシリーズの物件には、共用部にレールや車輪が使われている場合もあるという。
役目を終えた鉄道部品の素敵な再利用方法。ツイッター上では、
「タイル屋さんの仕事が想像を絶する細かさです」
「サステナブルだな」
「車輪もまさか車両を走らせる目的から車両を止める目的で使われることになるとは想像してなかったやろな」
といった反応が寄せられるなど好評である。全国に広まると、楽しそうだ。
(2023年7月14日10時50分編集部追記:名鉄都市開発から要望があり、本文中の表記を一部修正しました)