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「餡全 餡心 治餡を守ろう」 京都「テロ防止啓発ポスター」のあんこ濃度が高すぎる→何故こうなった?考案者に聞く

松葉 純一

松葉 純一

2023.06.06 08:00
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次のようなポスターが、ツイッター上で話題となっている。

画像提供:京都府製餡工業協同組合
画像提供:京都府製餡工業協同組合

ポスター全面に「餡」が大きくデザインされている。思わず生ツバが出てくるような、迫力いっぱいの写真だ。

「餡全 餡心 治餡を守ろう」というキャッチコピーが、かなり強烈だ。「あんこで魔除け、邪気払い」というサブコピーも付いているが、いったいこれは......?

ツイッターにはこんな声が寄せられている。

「そそるポスター。今日のおやつは、餡系統のにしよう......」
「ポスターの情報量に圧倒されましたが、結論今とてもあんこが食べたいです」
「なんだか、あんこが最強という暗示にかかってしまった。笑」
「餡子の圧つよめ」
「血中アンコ濃度が満たされます」
「これは、リツイート餡件ですね」

不思議なポスターである。いったいこれは何のためのポスターか? いつのまにか頭の中が餡だらけになってしまったJタウンネット記者は、「あんこはハートフルな食べ物 人間愛の象徴」という言葉の下に記されている「京都府製餡工業協同組合」に電話して詳しい話を聞いた。

テロ防止対策と、あんこのお菓子のコラボ

Jタウンネット記者の電話取材に応じてくれたのは同組合理事長の山梨茂彦(やまなし・しげひこ)さんだった。京都市中京区で製餡業を営む都(みやこ)製餡の会長だ。

話題のポスターを作成したのは、2023年3月だったという。

画像提供:京都府製餡工業協同組合
画像提供:京都府製餡工業協同組合

「京都府警さんから、G7サミットに備えて、テロ防止を啓発したいと、お聞きしたのが、きっかけでした」と、山梨理事長。「『テロ防止に役立つことを、何かやりたい』とおっしゃる京都府警さんの熱意に応えて、こんなポスターを企画してみたわけです」と語る。「餡全 餡心 治餡を守ろう」というキャッチコピーは、なんと理事長自身が考えたとのこと。

「テロ防止対策と、あんこのお菓子が食べたくなるように、かけたつもりです」(山梨理事長)

事前に京都府警に見てもらったところ、当初は「餡心 餡全」だったのを、「餡全 餡心」に入れ替えてほしいという注文が入った。テロ対策が優先されたようだ。他にはとくに注文はなく、ポスターを約1000枚印刷して、京都府警に納品したという。

掲示されたのは、京都府内の交番や公共交通機関の駅など。京都府製餡工業協同組合に加盟する製餡業者や、さらには菓子業者にも配布された。

SNSで反響を呼んでいることについて、山梨理事長は、「見たよ、という声はよく聞きます。ポスターを見て、あんこを食べたくなる、という感想が多いそうですが、うれしいかぎりです。テロ防止と餡の消費増大につながれば、なによりです」と、コメントした。

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