いったい誰が?何のために? 都内5か所の砂場に出現した「巨大な顔」の謎を追う
公園に「おかしなもの」が出現していた――そんな目撃情報がツイッターで話題になっている。
「誰だよ公園でガチったやつ......」
2023年5月28日、ツイッターユーザーのnilさん(@nil_singer)がそう呟きながら投稿した「現場」の光景がこちらだ。
砂場いっぱいに、巨大な「人の顔」が形作られている。
鼻の穴や鼻筋、瞳に至るまでとてもリアル。今にもギョロリとこちらを見つめてくるのではないかと思うほどだ。
Jタウンネット記者が29日、投稿者のnilさんに話を聞いたところ、この「顔」は投稿日である28日に「代々木二丁目あおい公園」(東京都渋谷区)で撮影したものという。
「休憩がてら椅子に座って、ふと前を見たら、鼻の穴と目が合いました」
「公園にいた子どもたちは見向きもせずすべり台で遊んでました。寄り付かない様子です......」(nilさん)
子どもたちも遠巻きにしてしまうほど、謎の迫力があるこの「顔」はいったい誰が、なんの目的で......? J タウンネット記者は制作者を名乗る人物への取材に成功した。
一人ではなく、集団での「犯行」
「僕たちがやりました」
話題の投稿に、そうリプライしているアカウントがあった。「美術革命軍」(@GflKqRLPD864105)だ。メディア欄には「砂場の顔」の写真が複数並んでいる。
29日、記者がツイッターでコンタクトを図ると、すぐに返信があった。
「美術革命軍」は、「美術を愛する若者たち」で構成された集団だという。
取材に応じたメンバーの1人によると、同グループは29日夜時点ですでに都内5か所の砂場に「巨大な顔」を出現させていた。
その目的を、次のように語る。
「美術の近寄り難いイメージを払拭して、美術をより多くの人に届け身近に感じてもらい、楽しんでもらいたいと思いました。また、主体として美術に関わる人を増やし、美術全体を盛り上げたいと思い制作しました。なので今回砂場という身近な場所を選びました」(「美術革命軍」メンバー)
制作は「小さいころの砂場遊びした道具」と変わりないもので行っているとのことだ。
目撃者・nilさんの投稿には、ツイッター上で2万2000件以上のリツイート、21万9000件を超えるいいね(31日昼時点)のほか、
「映画ハムナプトラで観たことあります!」
「ボスキャラやんwww絶対目狙ったあとに口に爆弾放り込むやつやんwww」
「芸術作品として残すべき超大作」
「遊びに来た子供泣くでこんなん」
といった驚きや賞賛の声が寄せられるなど大きな話題になった。作品に対する反響について、美術革命軍のメンバーは
「大勢の人たちに僕らの活動を見ていただけて非常に嬉しいです。
観ていただいた人達がこどものようにわくわくした気持ちでそれぞれにやりたかった事や楽しそうだと思った事等を行動に移してもらえるきっかけになったら嬉しいです」
とコメントしている。