気分はまるで運転士! ホンモノのシミュレーターを触りまくれる浅草東武ホテル「鉄道ルーム」が楽しすぎた
「ガタンコトン、チーン、プシュー」
ハンドルを倒して、出発進行!
走り出したら、ブレーキで速度を調整。停車駅でドアの開閉後、また次の駅へ。
目の前に広がる光景、聞こえてくる音、ハンドルを握る手の感覚。
2023年4月20日、Jタウンネット記者は「浅草東武ホテル」(台東区)で、まるで電車の運転士になった気分を味わっていた。
なぜホテルでそんな気分になっていたのかって? それは、訪れたのがこの部屋だったからだ――。
電車でGO!
ここは、浅草東武ホテルの一室「東武鉄道 運転シミュレータールーム」。その名の通り、東武鉄道の運転シミュレーターを体験できる部屋だ。しかも、部屋の隅に設置されているのは、そんじょそこらのシミュレーターではない。
2015年、東武東上線・池袋~小川町駅間にATC(自動列車制御装置)が導入された。このシミュレーターはそれに伴って行われるようになった運転士の習熟訓練で、実際に使われていたホンモノなのである!
モニターに映る風景は、リアルに再現されたCG。運転台にはマスコンハンドルや速度計はもちろん、ATC(自動列車制御装置)各種表示やボタン類まで、様々なものが備わっている。
この部屋で体験できるのは、東武東上線の池袋~小川町間の運転だ。普通列車か急行列車か、上りか下りか。設定を選んで運転開始。目の前の風景が刻々と変わり、臨場感のある音が聞こえてくる。
「ガタンゴトン、ガタンゴトン」「チーン!」
運転席の周りには駅名標や電車のヘッドマークのレプリカも飾られており、運転士気分がさらに盛り上がる。
この時点でもすでに楽しいが、せっかくなら実際の電車さながらに運転をしてみたい――と思った記者だったが、これがなかなか難しい。
運転をしているときには次が何駅か、どれくらいで到着するのかはシミュレーター上には表示されない。
そのため次の駅のホームに停車するのに、いつからブレーキをかけ始めるのかは、風景をみながら感覚で調整していく必要がある。運転士としての腕が問われるのだ。
何度か試したが、停車駅をオーバーしてしまうことも、早く停めすぎてしまうこともあった。
毎日駅のホームにピタリと電車を停めている運転士の方々、すごすぎる......(いつもありがとうございます)!
なお、運転方法や各機器の名称についてはマニュアルがあるため、事前に確認して運転しながら感覚をつかんでいくと良いだろう。
居眠り運転とは無縁です
ところで前述のとおり、この運転シミュレーターは、ホテルの一室にある。
だから運転中に眠くなったら、いつでもベッドにダイブ可能。居眠り運転とは無縁である。
ベッドには東武50070型の顔がデザインされているほか、8111系の形をしたビーズ素材のようなクッションも。壁には東武10000系や50000系の写真が飾られており、 部屋のどこを見ても東武鉄道を感じられるようになっている。
また、宿泊すると、東武50000系のミニクッションがもらえる。モチモチとした肌触りが心地良い。限定特典のためコレクター心も満たされそうだ。
浅草東武ホテル宿泊部の主任・佐藤和樹さんによれば、小さい子どもから大人、鉄道ファンはもちろん、本物の運転士が利用したこともあるとのこと。
東武鉄道ファンならワクワクが止まらないに違いないこの部屋は、1日1室限定で、1泊4万円(朝食付き)。