裸の仏様「わたしに服を着せてみませんか?」 奈良国立博物館の「人気イベント」が斬新すぎる
昔の人々もやっていた
教育室の研究員によると、ワークショップで使われるレプリカ仏像は奈良国立博物館が所蔵している鎌倉時代に作られた「阿弥陀如来立像(裸形)」が元になっている。博物館側が「すっぽんぽん」にしたわけではなく、もとから裸の像なのだ。
「裸のまま崇めるのではなく、かつて人々は仏様に衣服を着せて崇めていたとの研究もあるんです」(教育室の研究員)
この説をきっかけの1つとして、教育室の研究員がイベントを発案。自分の手で仏像に服を着せることで、「人間と仏様の体の違い」や「どのように仏様が服を着ているのか」を学べるように、という狙いがある。
「ほとけさまに服を着せよう!」は22年8月に初めて開催。参加者から好評を得て、毎月1回のペースで実施される企画に。ただ、告知のツイートが4月30日の投稿ほどリツイートやいいねを集めたことはなく、館内の職員も驚いているという。なお、5月1日夕時点で、リツイートが約600件、いいねが約800件である。
仏像のレプリカは原寸大で、高さは約1メートル。服を着せた後に一緒に写る記念撮影も人気だ。奈良に訪れた際は、国立博物館で仏様に服を着せた思い出を作るのはいかがだろう。