日本の海にこんなヤツらが...? 水族館に送られてきた「カニ」が、宇宙生命体にしか見えない
世の中には、不思議な生物がたくさんいる。
そんなことを改めて実感する写真が、ツイッター上で注目を集めている。
こちらは、和歌山県立自然博物館の公式ツイッターアカウント(@WMNH)が2023年4月11日に投稿した画像だ。
オレンジっぽい色をした、謎の生き物。紡錘形の貝のような、ホタルイカの頭のような形をしたものに、甲殻類じみた節のある脚がくっついている。見たことない姿だ。
宇宙の生き物っぽさすらある、摩訶不思議なビジュアルのこの生物は、多くのユーザーにとっても初めて目にする存在だったようで、ツイッター上にはこんな声が寄せられている。
「なんじゃこりゃ」
「作り物って言われたら確実に信じるやつじゃん!」
「世の中知らないものがいっぱい」
はたして彼はナニモノなのか。Jタウンネット記者は14日、同博物館学芸員の楫善継さんに話を聞いた。
「かなり珍しいです」
奇妙な形の生き物は「トゲナシビワガニ」というカニの一種。普段は砂底や泥底に潜んでおり、漁の最中に網に引っかかることもあるが、小さくて食用には向かないために市場に出回ることはないカニだそうだ。初めて見たという人が多いのも納得だ。
楫さんがトゲナシビワガニたちを撮影したのは11日。同館の契約漁師から送られてきたもので、紀伊水道で捕まえられたというその内の一匹はかなり大きい個体だったという。
この大きさにまで成長する個体は「かなり珍しいです」と楫さん。最初に見た時は、思わずテンションが上がってしまった、と振り返る。
「普通のカニと同じく脱皮をする生き物なので、おそらくそれだけ長生きで、多くの脱皮を繰り返してきた個体なのではないかな、と思います」(楫さん)
その後、トゲナシビワガニは同博物館第一展示室にある「いろいろな生物」エリアの水槽に展示しているとのことだ。