「終点直前、通勤ラッシュの電車の床に倒れこんだ私。乗客たちが降りていくのに動かずにいると...」(大阪府・30代女性)
混雑する車内で突然...
「あと1駅で終点だな」と思っていたところ、一瞬意識が飛んだような気がして、目を開けると私は倒れていました。
正確な時間は分かりませんが、おそらく1~2分ほど意識を失っていたようです。貧血でした。
かろうじて上半身を起こしてみましたが、視界はほぼ真っ暗。ただ、私の周りを囲うように人が立っている事は、ぼんやりと分かりました。
ほどなくして駅に到着するアナウンスが流れ、ドアが開いて皆が降りて行く気配を感じたのですが、私にはまだほどんど何も見えない上にめまいまって、そのまま動かずにいました。
すると、1人の男の人が声をかけてきたのです。
「大丈夫?すぐに人を呼んでくるから待ってて」
男の人はそう言うと、私を床から起こし、座席に座らせてくれたのです。もしかしたら、寝かせてくれたのかもしれません。視界が真っ暗なのと、めまいでそれどころじゃなかったので、この辺りの記憶は曖昧です。
それからすぐに駅員さんが駆けつけてくれて、後に親も迎えに来てくれました。
皆が見て見ぬふりをして降りて行く中、私の事を助けてくれたのはその人だけでした。
年代も容姿も全くわかりませんが、あの時は本当にありがとうございました。
あれから20年以上の時が経ち、私は母親になっています。
子供にもいつかこの話をして、助けてくれたあの人のように素敵な人間になるよう、伝えていきたいと思います。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
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