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なぜわざわざこんな場所に? 館内に「県境」を持つ不思議なホテルが話題に

大山 雄也

大山 雄也

2022.12.04 20:00
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元々は熊本県にしかなかった

つえたて温泉ひぜんやが創業したのは1690年。当時は熊本県にしか建物がなかったという。

そこから時は流れて1966年、ひぜんやは大分進出を果たした。

「増改築をする場所がなくなってしまい、大分県側に増築することになりました」(総支配人)

大分側の建物は「大分館」と名付けられた。また、もともとあるほうは「熊本館」と呼ばれている。

その二つの館を結ぶ渡り廊下が「両国橋」。県境はそこに存在しているそうだ。

つえたて温泉ひぜんやの館内にある県境(画像提供:ね@hatsunenegiさんより)
つえたて温泉ひぜんやの館内にある県境(画像提供:ね@hatsunenegiさんより)

県を跨いだことによる変化もあった。大分館をオープンしたことで、同館が立つ大分県天瀬町(現・日田市)が入湯税を主張したのだ。結果、入湯税の4割を熊本県に、6割を大分県に納めることが決まった。

なかなかめんどくさそうだが、今となっては大分と熊本に跨っているのがホテルの強みになっている。

「大分と熊本、どちらに訪れるお客様にも選んでいただける強みがございます」

と総支配人。全国旅行支援は熊本か大分の好きな方を選んで使えるし、消防訓練も両県の消防署と連携し、警察の巡回も熊本と大分の双方から行われるため「2倍安全と安心」らしい。

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