「日韓ワールドカップ開催中に訪れた韓国の競技場。ハングルが読めない私に、現地の女性が...」(島根県・40代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Rさん(島根県・40代男性)
2022年11月20日、サッカーのワールドカップが開幕した。今回も数々のドラマが繰り広げられることだろう。試合中の選手たちによるものに限らず、スタジアムの外で、様々な国から集まってきているサポーターたちの間でも......。
たとえば、20年前の日韓ワールドカップでは、こんなことがあった。
<Rさんの体験談>
今から20年前、世界中のサッカーファンが熱狂するワールドカップが日本で開催されました。
学生時代サッカーをやってきた私は「生で観戦したい!」と思い観戦チケットの抽選に多数応募したものの、全て落選......。落胆していたところ、かつてのサッカー部の友人から、「韓国での試合ならまだチケット余ってるぞ。韓国まで行こうぜ!」と連絡があり、私は「よし、行こう!」と即答しました。
試合を楽しんだ帰りに...
3位決定戦のチケットを手に入れ、飛行機とホテルも予約して、関西国際空港から韓国へ飛び立った私たちは、入国後電車を乗り継いで試合会場の大邱競技場に到着。韓国対トルコの試合を現地で見て、ワールドカップを生で体感することができました。
期待していた組み合わせではなかったものの、開催国韓国の大声援に感動し、試合が終了しても興奮は冷めないまま。そんな状態でスタジアムを出たのですが......。
スタジアムの外は数万人の観客で溢れかえり、タクシー乗り場は最後尾が見えないほどの長蛇の列。シャトルバス乗り場が何か所かありましたが、どこもものすごい行列でした。
その上シャトルバス乗り場の表記はハングルで、どこに向かうバスなのか私たちには全く分かりません。
乗り場に並んでいる韓国人に片言の英語で勇気を出して話しかけてみても、相手の方には通じませんでした。
溢れるような人だかりは午前0時近くになっても一向に減りません。シャトルバス乗り場で途方に暮れていると、若い女性に声を掛けられました。
「日本の方ですか?」
久しぶりの日本語に嬉しくなり...
見知らぬ土地で言葉も通じず不安だった中、久しぶりに日本語を聞いた気がした私たちは嬉しくなり、「はい!あなたも日本人ですか??」と尋ねました。
話を聞くと彼女は韓国の大学生で、日本が好きで以前旅行に行ったこともあるそうです。帰国後も日本語を勉強したため少しなら話せるとのことでした。
そこで彼女に自分たちの状況を説明したところ、私たちと同じ釜山の方面に帰るところだと言うのです。
私たちはシャトルバスで釜山行きの電車が出る駅まで一緒に行くことになり、バスを降りた後も、駅で電車の切符の買い方も親切に教えてくれて、乗り場のホームまでの案内もしてくれました。
彼女のおかげで、私たちは無事に釜山にたどり着くことができました。あの時声をかけてもらわなければシャトルバスにも乗れず、または釜山方面とは違う方面のシャトルバスに乗って終電もなくなってしまっていたと思います。
覚えておられるか分かりませんが、あの時は本当に助かりました。
もし会えるなら、もう一度会って直接お礼を言いたいと思っています。
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