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陸上自衛隊規格の「戦闘シャベル」&「戦闘飯ごう」がゲットできる...だと? 関市のふるさと納税返礼品が魅力的すぎる

松葉 純一

松葉 純一

2022.11.23 08:00
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岐阜県関市といえば、古来より刃物の町として知られている。関の孫六として名高い「孫六兼元」や「和泉守兼定」など、数々の名刀がこの地で誕生した。

日本刀で培った伝統技術は現代にも生かされ、優れた金属加工製品が生産されている。

その関市が企画したふるさと納税返礼品が、いまSNSなどで話題となっている。それが、陸上自衛隊規格の「戦闘シャベル」だ。

陸上自衛隊規格「戦闘シャベル」(画像提供:関市役所企画広報課)
陸上自衛隊規格「戦闘シャベル」(画像提供:関市役所企画広報課)

この「戦闘シャベル」について、ふるさと納税サイトでは以下のように説明されている。

陸上自衛隊で使用されていた小さくコンパクトなのに丈夫な携帯用シャベル。

10年以上の時を超えて、自衛隊に納品していたシャベルを蘇らせました。
形、色、生産方法、検品方法全てが当時のままです。※防衛相の刻印はついておりません。
自衛隊に納めていた製品だけあって、携帯用とは思えないほど丈夫なスコップとなっております。
また使い方によって、シャベルだけではなく、鍬、簡易ハンマー、としても使用することが可能です。
小さく折りたためば車の中に常備しておくことも可能です。

陸上自衛隊で実際に使用されていた折り畳み式シャベルは格が違います。

なかなか手に入りそうにないスペシャルな返礼品に、多くの人々が興味をそそられたようだ。

ツイッター上では「普通に欲しい」「スコップとかムダに車につんでおきたい 絶対つかわないのに 絶対つかわないのに」「階段下の物置に置いとくのに欲しいな。使わないんだけどないといざって時に困るし、普通の買うと嵩張るし」など、思わず納税意欲を高められたらしい人の感想も散見される。

関市はなぜ、これを返礼品しようと思いついたのか。Jタウンネット記者は関市役所に取材した。

SEKIの技術力が詰まった返礼品

Jタウンネット記者の取材に応じたのは、関市役所企画広報課の担当者だった。

「関市はものづくりのまちです。関市の技術の高さをPRできるような返礼品を探していたところ、関市のものづくりを体感できる企業展である『ビジネスプラス展 inSEKI』で東海理研様にお会いする機会がありました。そこで実際の商品も拝見させていただき『これはイケる!』と思い、お声がけさせていただいたのがきっかけです。担当の方のものづくりへの熱意がすごくて、トントン拍子に話が進んでいきました」(関市役所企画広報課担当者)
陸上自衛隊規格「戦闘シャベル」(画像提供:関市役所企画広報課)
陸上自衛隊規格「戦闘シャベル」(画像提供:関市役所企画広報課)

東海理研は金属製品やセキュリティ商品の開発・製造・販売を行う企業だ。「特殊目的商品」として郵便局の年賀用の棚、防衛省・自衛隊の訓練等で必要となるアイテムも扱っている。携帯シャベルもそのひとつだ。

「自衛隊の商品選定基準は非常に高いと聞いています。使いやすさ、収納時のコンパクトさ、頑丈さなど、どれをとっても自信をもってお届けできる、ものづくりのまちSEKIの技術力が詰まった返礼品です」と、企画広報課の担当者は胸を張った。

陸上自衛隊規格「戦闘シャベル」折りたたみ時(画像提供:関市役所企画広報課)
陸上自衛隊規格「戦闘シャベル」折りたたみ時(画像提供:関市役所企画広報課)

返礼品としては、「戦闘シャベル」の他に、陸上自衛隊の野外活動において、各隊員の個人装備品として携帯される「戦闘飯ごう2型」も用意されている。

キャンプやガーデニングなどが人気の昨今、関連商品が増えてきているが、結果として「どれを選んでいいかわからない」ということもある。

その中で、自衛隊の信頼性と、「刃物の町」の技術力がコラボしているというのは、かなり目を惹くポイントだろう。関市にとっても自信の返礼品ということだ。

陸上自衛隊規格「戦闘飯ごう2型」使用例(画像提供:関市役所企画広報課)
陸上自衛隊規格「戦闘飯ごう2型」使用例(画像提供:関市役所企画広報課)
「自衛隊は、少ない荷物で最大限活用ができる装備が求められますので、例えば飯ごうは、炊飯とおかずの同時調理ができたり、お皿にもなったり、など何通りもの使い方ができるアイディア製品でもありつつ、コンパクトに収納できて、軽いのに丈夫、という理想の条件が揃っています」(関市役所企画広報課担当者)

家族や友達同士でキャンプを楽しんでいる人、あるいはソロキャンプが好きな人には、ちょっと見逃せない返礼品ではないだろうか。

周囲の目を意識しながら、キャンプ場でおもむろに、陸上自衛隊規格「戦闘飯ごう2型」を取り出す、その快感は、格別のはずだ。

そんな陸上自衛隊企画の返礼品への反響を聞くと、「実は出品を開始してから、まだ2週間くらいなのですが、すでに30件以上の申込をいただいています。シャベルは数量限定での出品なのですぐに品切れてしまうかも......」と、担当者は嬉しい悲鳴を上げていた。さらに次のようにコメントした。

「驚きと共に、製造メーカーである東海理研さん及び関市の高いものづくりの技術が注目されておりとても嬉しいです。ここだけの話なのですが、実は東海理研さんにはほかにも自衛隊に納品実績のある製品があるようで。今後返礼品として追加できるよう交渉していきたいと思っております......!」(関市役所企画広報課担当者)

東海理研のウェブサイトをみると、防衛省向け商品として自衛隊各種専用車両に装備されている「燃料携行缶」や陸上自衛隊の野外活動において使用される携帯無線機用の蓄電池・充電器、防衛専用電池の安全な使用および保管整備のための電圧測定試験器も並んでいる。

これがふるさと納税の返礼品として受け取れるようになるとしたら......関市、かっこよすぎる!

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