雨の中ですれ違う人たちが次々と... 2人の幼児を連れた若い母が、涙ながらに駐車場を目指した理由
通りすがりの人が、私たちに...
遊び疲れていた子供たちの気持ちをなんとか盛り上げて駐車場にたどり着かなければと必死で考え、ピクニックシートの端っこを子供に持たせて雨避けにし、「電車ごっこ」と言って車まで戻ることにしました。
車はコインパーキングに止めていました。来たとき、動物園の駐車場が混んでいては入れなかったのです。近いと思っていましたが、雨の中で歩くとなると、遠く感じます。
そのうち雨脚も強くなってきて、焦りも出てきました。
そんな時、前から歩いてきた高校生くらいの男の子が、何も言わずに自分の傘を差し出し、娘に持たせたのです。その子は自分がずぶ濡れになりながら、走っていきました。
その後、「折り畳みがあるから」と傘を手渡してくれた女性もいました。私の父親くらいの年の男性も、同じように傘をくださいました。その人は「大丈夫です、お返しできませんし......」という私に、「あんたじゃないよー。子供達だよ」といって、あっという間に歩いて行ってしまわれました。
すごく心が温かくなり、涙が出てしまいながら、駐車場まで歩いたのを覚えています。
あの頃、まだ若くて未熟だった私は、しっかりとお礼もできませんでした。
どこかでお礼をしたかったので、こちらにお送りさせていただきました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)