ココからあなたの
都道府県を選択!
全国
猛者
自販機
家族
グルメ
あの時はありがとう
マンガ

挑戦者求ム!「カンフーシューズ飛ばし世界大会」横浜中華街で開催 ...ってナニその大会?主催者を直撃してみた

大久保 歩

大久保 歩

2022.11.01 08:00
0

横浜中華街で行われる、ちょっと不思議な大会がツイッターで注目を集めている。

カンフーシューズを飛ばす......?(写真は@trans_curlerさん提供)
カンフーシューズを飛ばす......?(写真は@trans_curlerさん提供)

中華街の東の入り口・朝陽門(ちょうようもん)の目立つところに掲げられた、横断幕。そこに大きく書かれているのは、こんな言葉だ。

「カンフーシューズ 飛ばし 世界大会 開催!」

カンフーシューズ飛ばし......? 何その競技? しかも、その世界大会って一体? 

ツイッター上には、中華街でこの横断幕を目にしたらしいユーザーがちらほら。

「カンフーシューズ...しかも世界大会て...」
「実に興味深い」
「めっちゃ気になる」
「カンフーシューズ飛ばし大会出よっかな」

など、横断幕の写真といっしょに多くのツイートが投稿されている。

謎に包まれた大会の詳細を知るべく、筆者は2022年10月27日、カンフーシューズ飛ばし世界大会を主催する「きたもん会」(横浜中華街北門通り・海河道・大桟橋通り自治振興会)を取材した。

公式世界記録は約30メートル

同大会は2022年11月3日、文化の日の10~17時に開催される予定。毎年この日に横浜中華街の一部の通りで行われる「きたもん祭」のメインイベントだ。

2008年に始まったこのイベントは、その名の通り「カンフーシューズを飛ばしてその距離を競う」というもの。履いている下駄を飛ばして飛距離を競う「下駄飛ばし」がヒントになった。

「日本で一番『中国文化を連想させる』馴染みのある靴は、カンフーシューズではないかと思いました」(きたもん会・カンフーシューズ飛ばし世界大会担当者)

17年に開催された第9回大会・男性の部での記録、29.81メートルが「公式世界記録」となっている。25メートルプールの端から端までよりもさらに長い距離を飛ばす......想像するだけでも難しそうだ。

世界記録が叩き出された瞬間(写真はきたもん会提供)
世界記録が叩き出された瞬間(写真はきたもん会提供)

大会の基本ルールとしては、以下が定められている。

・競技に使用するカンフーシューズは大会で貸出(自前のカンフーシューズでは参加不可)
・ 蹴る回数は1参加ごとに2回
・ 両足カンフーシューズ着用
・ 助走しても良いが、蹴り出した時に軸足が見切り線を超えてはいけない
・ 靴が車道外に着地した場合、街路樹に引っかかるなど計測が出来ない場合、記録は無効

担当者によると、当日はLL(27.5センチ)、M(25.5センチ)、SS(23センチ)と3サイズのカンフーシューズが貸し出される予定。

また、購入も可能にするつもりとのことで、この3サイズに加えて、L(26.5センチ)の販売も予定されている。購入費用は、1900円+100円(出場費)=2000円。記念にMy カンフーシューズが欲しいという人は、ついでに購入してしまうのもありかも?

もし普段からカンフーシューズを履いていて、ぜひとも愛用の一足で参加したいという場合も、貸出用シューズ、あるいは、その場で購入したシューズでないと参加できないので気をつけてほしい。

コツは、ゴルフと一緒?

ちなみに、カンフーシューズは基本的に布製で、靴底がフラットなのが特徴。1、2本の「歯」で支える下駄に比べると、安定していて飛ばしやすそうな気もする。

下駄に比べて靴底がフラットなカンフーシューズ(画像はイメージ)
下駄に比べて靴底がフラットなカンフーシューズ(画像はイメージ)

しかし担当者によれば、カンフーシューズ飛ばしには、下駄にはない「独特の難しさ」があるという。

「靴のカカトを踏んでスリッパの様にシューズを履いて頂き、蹴り出します。
靴下や、シューズと足の大きさのバランスなどによって、靴が足にかかり過ぎたり、かかり足りなかったりすると飛距離に影響がでるので、絶妙な調整が必要になります」

さらに、目線が上向きで顎が上がっているとシューズがまっすぐ飛ばないそうだ。これは「ゴルフと一緒」だそう。まず意識したいコツは、顎を引くこと。

「ゴルフも球を打つ時は球を見ると思います。カンフーシューズ飛ばしも、蹴り出す時に蹴る先の方向を気にするのではなく、目線はできるだけ蹴り出すカンフーシューズに向けた方がしっかり蹴り出せるようです」(同大会担当者)

なかなか奥が深そうな競技である。

老若男女だれでも参加OK!(写真はきたもん会提供)
老若男女だれでも参加OK!(写真はきたもん会提供)

もしかして、日々、カンフーシューズを遠くまで飛ばす鍛錬を積んだ、各国の予選を勝ち抜いた猛者たちがこの大会に集結するのだろうか......?

しかし、担当者はこの「世界大会」の意味するところについて、次のように教えてくれた。

「私が知る限りでは本大会は横浜中華街でのみ実施されておりますので、予選はございません」

ここでしか開催されていないから、ここで勝てば世界一というわけだ。

参加資格は、「自分の脚力でカンフーシューズが蹴れる方なら老若男女どなたでも」。参加受付は当日で、急に思い立った人もチャレンジできる、気軽な大会のようだ。

「将来的にはここ横浜中華街に各国の猛者達が集結して、本当の意味で World Seriesとなればこの上無い喜びです」(同大会担当者)

11月3日は横浜中華街に足を運んで、カンフーシューズを思い切り飛ばしてみるのはどうだろう。

頑張れば、「世界チャンピオン」として讃えられるのも夢じゃない......!?

PAGETOP