「妊娠中に遊びに行った地元のお祭り。大きなお腹で人混みに揉まれる私を見て、ヤンキー女子集団が...」(福井県・50代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Tさん(福井県・50代女性)
福井県北部の坂井市では、毎年5月に「三国祭」という春祭りが行われる。富山県の「御車山祭」、石川県の「青柏祭」とあわせて「北陸三大祭り」と呼ばれるほどの大きな祭だ。
約25年前、妊娠中のTさんはその祭りに遊びに行った。しかし、あまりの人出に押しつぶされそうになり......。
<Tさんの体験談>
今年の5月、名古屋から返ってきた25歳になる娘と地元のお祭りである三国祭にいきました。北陸三大祭の一つと称されているだけあってそれはもう賑やかで、いつも露天が何百と細い路地に並びます。
娘と三国祭に出かけるたび、思い出す人たちがいます。25年前に出会ったヤンキーの女の子たちです。
私はその時妊娠中だったのですが、我慢できずに大きなお腹でお祭りに出かけたのでした。
ヤンキーの女の子たちが......
お祭りはものすごい人出で、私は人混みの中で身動きが取れなくなってしまいました。
「お腹の赤ちゃんが潰れてしまう」
あまりの圧にそう思い、涙が出ます。お祭りに来てしまった自分を責めました。
その時、私の後ろから一喝する声が聞こえました。
「妊婦がいるんやで、押すな~!」
そして5~6人のヤンキーグループの女の子達が私の周りを囲むようにして、守ってくれたのです。
女の子たちが一緒に歩いてくれて、私は程なくして人混みを抜け出せました。彼女達は何事もなかったように立ち去っていきました。
あのとき、名前を聞かなかったことを、ずっと後悔しています。
あの女の子達は今、40代くらいでしょうか。私を助けてくれたことは忘れてしまっていると思いますが、私は生涯忘れません。本当にありがとうございました。
今でも忘れられない人はいますか?
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