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「ハゲ割 最大10%」西成の飲み屋に貼られたポスターに注目集まる 割引基準は「毛の残量」...ではなかった件

大山 雄也

大山 雄也

2022.09.05 20:01
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学割、リピーター割、会員割――世の中には、様々な条件に基づく「割引」が存在している。

しかし、日本広しと言えどもこんな割引をやっている店は、そうそうないだろう。

ハゲ割!?(画像提供:正脇良平@gionbubuさん)
ハゲ割!?(画像提供:正脇良平@gionbubuさん)

こちらはツイッターユーザーの正脇良平(@gionbubu)さんが、2022年8月24日に投稿した1枚。映っているのは、大阪・西成にある飲み屋「西成屋台立呑み処 俺の出番」の前に貼られている同店の割引キャンペーンを周知するポスターだ。その内容は「ハゲ割 最大10%」

なんと、頭髪が行方不明の人が対象となる割引である。このあまりにも直接的な名前の割引を適用してもらうためには、条件がある。

「『おっちゃん、ハゲてまんなぁ~』とは言えないので自己申告をお願いします」

ただ頭髪が少ない/無いというだけでなく、「俺はハゲてんで~」と割り切れていなければダメなのだ。

思いついたとしても本当にやってしまう人は中々いないだろう。なぜ、こんな割引をやろうと思ったのか。8月31日、Jタウンネット記者は「俺の出番」のオーナーに話を聞いた。

「親父も親戚もみんな......」

記者の取材に対し、オーナーは明るい口調で答える。

「俺の親父も親戚筋もハゲばっか。ハゲの血筋で俺もハゲるかもしれない。だから、ハゲに優しい店になれば、何か徳があるかなと思ったんだよ!」

ちなみに、オーナーの頭部が現在どんな状態なのかは「店に来てからのお楽しみ♡」。

頭髪に悩む人に優しいとは言っても、そう簡単にハゲ割は受けられない。自己申告以外にも条件がある。

「店に来てすぐ割引は受けられないんだよ。自己申告してもらったら、ウチからハゲカードっていう認定証を出して、(そのお客さんの)写真を撮って店に貼る。それで次回に来た時から使えるよ」(オーナー)

ただ頭髪が行方不明だと自己申告するだけでなく、己の姿を店で晒し続け、認定証までもらわないといけないのだ!

「そこまでして割引受けたいなんて人おらんやろ」と記者は思ったのだが......。

オーナーが言うには「使うてる人、いてるよ。まあまあ」とのこと。そして、認定証を持ったハゲ割対象者の写真が12枚も送られてきた。

その12人の人々の割引率は、1~10%と様々。頭髪の残量によって率が変わるのかと思いきやそういうわけでもないらしい。

認定を受けた人と認定証。認定証には割引率が書かれており、この男性は最大の割引率(オーナー提供)
認定を受けた人と認定証。認定証には割引率が書かれており、この男性は最大の割引率(オーナー提供)

こちらの男性は10%の割引率。しかし、髪が1本も残っていない、キレイな頭皮があらわになっている人は割引率1%だった。

その違いは何によって生まれているのかというと、オーナーの独断と偏見。「俺が見て決めるんや!」とのことだ。

認定を受けた人と認定証。この人は3%の割引が受けられる(オーナー提供)
認定を受けた人と認定証。この人は3%の割引が受けられる(オーナー提供)

なお、「俺の出番」は新型コロナウイルスの影響で一時的に営業を休止中。状況が落ち着いてきたら再開するとのことなので、髪の毛の薄さに自信がある人は「こんな割引をしている店がある」と覚えておいて損はないだろう。

また、オーナーの地元である和歌山には、オーナーの娘が切り盛りする2号店「鳥焼肉居酒屋 娘の出番」があり、ここでもハゲ割を実施しているという。

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