「3時間の電車の旅、向かいの席に座ったのは年配の親子。『老人は相撲が好きだろう』と話しかけたが...」(東京都・50代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Tさん(東京都・50代男性)
Tさんは大学時代、北海道への一人旅をしたことがある。その道中、電車のボックス席で年配の親子一緒になった。
目的地まではまだまだかかる。そこで彼女たちと世間話をしようと声をかけると......。
<Tさんの体験談>
大学生の頃、一人で旅行をするのが好きで、アルバイトで少し資金が貯まると北海道に行っていました。
当時は車の免許も無かったので、ひたすら電車を乗り継ぐ旅でしたが、その苦労も旅の楽しみの1つでした。
まさかの偶然が
その日は、宗谷岬に行くために旭川から電車に乗りました。座席は二人掛けの座席が向かい合ったような席で、旭川から乗った時にはその席は私一人だけでした。
しばらくすると、高齢の女性とその娘さんと思われる50代の女性がやって来て、向かい合う形に。
「目的地まで3時間もあるし、このまま黙っているのもつまらない。おばあさんは大体相撲が好きだから、相撲の話でもしてみよう」
私はそう思い、「お相撲は好きですか?」と尋ねました。それに対して、娘さんからまさかの答えが返ってきたんです。
「母は相撲よりプロレスが好きなんです」
実は、私も大のプロレスファン。中でもアントニオ猪木のファンだったので、おばあさんに「誰のファンですか?」と聞きました。
驚くことに、おばあさんもアントニオ猪木の大ファンとのことでした。
プロレス談義に花が咲き...
私はテンションが最高潮になり、車内販売のお茶やお菓子を大量に買って、その親子とプロレス談義に花を咲かせました。
あっという間に3時間が過ぎ、駅で親子とお別れする際、おばあさんが
「これ食べて。良い旅になりますように」
と言ってカステラを一本くれました。
そのカステラは宿泊先で私の晩ご飯代わりに。北海道には名産が沢山ありますが、この時食べたカステラは、それらの名産に負けないくらい美味しく感じました。
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