ヒゲの配管工が取りに来そう 高尾山で「見覚えがありすぎるキノコ」発見される→正体は?専門家に聞いてみた
あの大人気ゲームに出てくるようなキノコを発見した──2022年7月、そんな話題がツイッターに投稿され、注目を集めている。
一体どんなキノコなのか。気になる実物の写真がこちらだ。
こちらは、高尾登山電鉄(本社:東京都八王子市)の公式アカウント「高尾山ケーブルカー【公式】」(@Takao_Tozan)が7月19日に投稿した写真だ。
いくつものリフトが行き交っている山の斜面。地面を覆う網の隙間からニョキッと生えているのは、一本のキノコ。
しかも、そのビジュアルをよく見てみると......丸みのある赤いカサに、大きな白い斑点模様という、なんだか見覚えがありすぎる色合いではないか。写真を見た瞬間、記者の頭の中には赤い帽子と立派なおヒゲがトレードマークの配管工が思い浮かんだ。
実在のものとは思えないキノコの写真に、ツイッター上ではこんな反応が寄せられている。
「あぁ食べたら大きくなれるやつですね」
「作り物!? とか思えるほど完璧なキノコだ」
「赤い帽子とオーバーオールを着てこれを取れば大きくなれますね」
「これまで見た事が無い」
Jタウンネット記者は21日、話題のキノコについて高尾登山電鉄に話を聞いた。取材に応じた同社鉄道部の担当者によると、キノコは18日の17時頃、麓にあるリフトの乗り場から100メートルほど離れた場所で係員が発見した。
「その日の営業終了後、リフト沿線で落とし物・ゴミ拾いを行っていた際ふとそのキノコが目に入りました。リフト沿線では梅雨~夏にかけてよくキノコが生えますが、これまで見た事が無いあまりに絵に描いたような綺麗なフォルムだった為、撮影に至りました」(担当者)
なお、キノコは20日の夕方には傘が開ききって平凡な見た目のキノコになっていたそうで
「もしかしたら、あの姿は奇跡の瞬間だったのかもしれません。自然のものですので、今後、いつまでそこに生えているかは分かりません」
と担当者は振り返った。
それにしても、このキノコは一体なんという種類のキノコなのだろうか。
きのこマイスター「大胆に推測するのなら...」
Jタウンネット記者は24日、きのこ伝道師を育成する「日本きのこマイスター協会」に聞いてみることにした。
取材に応じた同協会の専務理事・西澤賢一さんは、高尾山のリフト沿線で見つかったキノコについて
「写真が不鮮明なのと、周囲の植生・傘裏面状態・茎根元の状態が不明で名前を推測する情報が不十分であることをご承知おき下さい」
と前置きをした上で、「あえて推測するのであればテングタケ科のきのこと思われます」と述べる。
「傘の面白い模様は、テングタケ科の特徴である『ツボ』といわれるたまごのようなものから生長するときにその破片が傘に付着したものと思われます。 さらに大胆に推測するのなら、名前候補としては猛毒キノコとして有名なフクロツルタケがあげられます。その他ではシロテングタケの可能性もあります」(西澤さん)
どうやら食べたらパワーアップどころか、死に至る可能性があるようだ。タラッタタラララ......。
もし似たような柄のキノコを見つけても、眺める程度に留めておこう。