柵を作るのじゃダメなの? 道路の真ん中にズラリと並ぶ「ポストコーン」の謎→多すぎる理由を管理者に聞く
「疲れ目で霞んで見えてるのかなと思いました」
ツイッターユーザーのぽぽふ(@popohu0)さんは、Jタウンネット記者の取材にそう漏らした。2022年7月14日にぽぽふさんが投稿した写真について聞いたときのことだ。
その目に一体、何が映っていたのかと言うと――

オレンジ色のポストコーンが道路の真ん中に、これでもかというほどビッシリ並べられているではないか!
ポストコーン自体は珍しいものではないが、ここまでギチギチに設置されているところは見たことがない。
ぽぽふさんに聞くと、並大抵ではない数のポストコーンが並んでいるのは、東京・台東区の新御徒町駅付近にある元浅草一丁目交差点から春日通りを西に進んだ方向だという。
渡らせないための執念
何故こんなことになったのか。7月20日、Jタウンネット記者が当該区間の道路を管理する東京都第六建設事務所の保守課長に聞くと、こんな答えがあった。
「ポストコーンがあるのは、新御徒町駅のすぐ近く。歩行者が道路を渡らないように設置しています」

元々、当該区間にはポールの上部から横にポールが伸びているT字型のポストコーンが設置されていたという。
しかし、歩行者はT字型のポストコーンなら跳ね除けて横断してしまうため、抑止力としては微妙。
そこで警察とも協議し、20年に現在のようなポストコーンをギチギチに設置する形に改修したのだという。
Googleストリートビューでぽぽふさんが撮影した箇所を確認してみるとと、たしかに2010年1月から2020年3月までのデータにはT字型のポストコーンが、21年2月のものからはまっすぐのポストコーンが映っていた。
「T字型に比べてポストコーン同士の間隔も縮まって、渡りづらくなりました」(保守課長)

歩行者の横断抑止のために柵を設置するケースもあるが、この場所では道路の幅が広くないためそれができない。そこでポストコーンを使って対策を施しているのだそう。
多すぎるように見ても、歩行者を守るために必要な本数なのだ。
明らかに供給過多で声出た pic.twitter.com/AGAqfv7Su6
— ぽぽふ🥄 (@popohu0) July 14, 2022