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鉄道ファン必携!「駅の発車メロディー」収録したオルゴールが誕生 →今後の展開は?メーカーに聞く

大山 雄也

大山 雄也

2022.06.10 17:00
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電車が出発する際、ホームに流れる「発車メロディー」。自分がよく使う駅のメロディーはいつの間にか覚えてしまうものだ。

キャッチーで耳に残る。そして、聞かない日が続くとなんとなく恋しくなってしまう――知らない間に自分の内側に沁み込んでいく発車メロディーを、より身近に楽しんでみるのはいかがだろう。

オルゴール製造で74年もの歴史を持つ老舗メーカー・日本電産サンキョー(長野県・下諏訪町)は、発車メロディーを奏でるオルゴール「ステーションメロディー・オルゴール」3個セットの受注予約を、2022年6月21日まで同社が運営する通販サイト・オルゴールギャラリーで受け付けている。

ステーションメロディー・オルゴール3個セットJR-SH、税込み5940円(画像はオルゴールギャラリーの公式サイトより)
ステーションメロディー・オルゴール3個セットJR-SH、税込み5940円(画像はオルゴールギャラリーの公式サイトより)

3つともJRの駅で使われているメロディーを収録している。

ブルーには東京駅1番線(中央本線・総武線)や新橋駅3・6番線(京浜東北線)などで流れる「JR-SH1」、イエローには東京駅2番線や西千葉1・2番線(いずれも中央本線・総武線)などで流れる「JR-SH2」、オレンジには東京駅4・5番線(山手線)や桜木町駅1番線(京浜東北線)・渋谷駅3番線(埼京線)などで流れる「JR-SH3」が。

いつも駅で聞いている音ではあるのだが......オルゴールに変身したことで、いつもとは違う雰囲気で空間を彩ってくれる。

どんな音が聞けるの?

では、日本電産サンキョーから提供してもらったオルゴールの試聴音源を聞いてみよう。まずは、ブルーの「JR-SH1」から。

いかがだろうか。駅での電子音のいきいきとした音色とは違い、オルゴールならではの上品で淡く美しいメロディーに変わっている。

お次はイエロー、「JR-SH2」。

駅で流れている音源よりも少しゆったりとしたペースで、その分落ち着きのある雰囲気を醸し出している。

最後にオレンジ「JR-SH3」。こちらも駅で流れる音源よりもゆっくりめのメロディーが収録されている。

細やかな音が重なりあってできている「JR-SH3」のメロディーの1つ1つの音を丁寧にかみしめることができる。

オルゴール制作には苦労も......

いずれの発車メロディーとも、オルゴールで奏でられることによって、可憐に変身。これほどまでのハイクオリティに仕上げるのには、苦労もあったそうだ。

日本電産サンキョーオルゴール事業推進部事業企画部の部長・中村泰人さんはこう説明する。

「オルゴールの特徴でもありますが、櫛歯の数(音の数)に合わせて音楽にしなければならない点が難しかったです。今回の場合は、18弁という弾く櫛歯の数が限定されている中で表現しなくてはならない点が、当社編曲者が苦労しました」
ステーションメロディー・オルゴール3個セットJR-SHのパッケージ(オルゴールギャラリーの公式サイトより)
ステーションメロディー・オルゴール3個セットJR-SHのパッケージ(オルゴールギャラリーの公式サイトより)

21年夏に行われた同社内の商品アイディア募集から生まれた発車メロディーのオルゴール。苦心の末に完成した商品には、こんな考えも。

「駅発車メロディーは、元々本当にオルゴールを使って、車掌がマイクにオルゴールを付けて放送していたそうです。その後、デジタルの電子音へ変遷しました。
もうすっかり忘れ去られた経緯ですが、元のオルゴールの生音を手元で楽しめる商品として、最近のレトロブームもあり、ご購入いただけるのではないかと考え、企画しました」(中村さん)

今回は数量限定の受注生産だが、反響が多きければセット販売ではなく単品での生産も検討するという。

「駅のメロディーをオルゴールで愉しむ遊び心ある面白商品として是非、皆さまに楽しんで頂きたい」と中村さん。今後は関東以外、地方の駅のメロディーをオルゴールにしたいと語る。

駅でしか聞けない発車メロディーを自宅で優雅に楽しむ。そんな休息の取りかたも、いいかもしれない。

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