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「DV夫から逃げるために乗った朝イチのバス。運賃を払おうとすると、運転手に無理だと告げられ...」(熊本県・30代女性)

大山 雄也

大山 雄也

2022.06.07 11:00
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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Yさん(熊本県・30代女性)

Yさんはその朝、5000円札を握りしめてバスに乗車した。当時の夫のDVから逃れるためだ。田舎にある夫の地元から実家に帰るため、街を目指す。しかし、降りる段になって運賃が支払えないことが分かったという。

バスに乗って地元に帰ろうとした(画像はイメージ)
バスに乗って地元に帰ろうとした(画像はイメージ)

<Yさんの体験談>

18歳の夏、私は妊娠中でした。そして、当時の夫からDVを受けていました。

私はそれに耐えられず、自分の地元に帰ることにしました。財布も持たず、5000円札だけを握りしめて......。

財布も持たずに飛び出した

その時住んでいたのは、田舎にある夫の実家の近く。私にはそのあたりの土地勘がありません。

だからとても不安だったのですが、朝一のバスに乗って街を目指しました。そのバスに乗るのも、初めてでした。

しばらくして目的のバス停に着くと、私も運賃を払うため、持っていた5000円札を出しました。すると、運転手さんが言いました。

「それでは払えないよ」
運賃が払えなくて...(画像はイメージ)
運賃が払えなくて...(画像はイメージ)

他にお金を持っていない私は、どうすればいいかわかりません。

そこに、同じバス停で降りる大学生くらいの男の人が声をかけてきました。

「知り合いじゃなかったの?」

「じゃあ自分が一緒に払いますよ。2人分、1000円で足りるでしょ」

彼はそう言って、私の分の支払いを済ませてくれました。

何が起きたのかわからず、私は呆然。すると運転手さんが「知り合いじゃなかったの? お礼を言わないと!」。

私はバスを降りて彼を追いかけましたが、街の中心部で人が多かったこともあり、見つけられませんでした。

助けてくれた男性を探したけれど... (画像はイメージ)
助けてくれた男性を探したけれど... (画像はイメージ)

当時の私は色々な不安でいっぱいでした。そんな時に助けてもらい、こんなに優しい人もいるんだと大泣きしました。14年たった今でも、バスを見ると思い出します。

どこの誰なのか今となっては調べるすべもありませんが、あの時は本当にありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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