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あの時はありがとう
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「飲み物を買おうとして小銭を落とした私。自販機の下で這いつくばっていると、後ろから中年男性が...」(神奈川県・50代女性)

井上 祐亮

井上 祐亮

2022.05.07 08:00
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私が落とした100円玉じゃなくて...

その硬貨は500円玉でした。

「え?あの、私が落としたのは100え...」

と言いかけたら

「ええのええの!小銭落として可哀相だと思った神様がとっ替えてくれたんよ!貰っとけ貰っとけ!」

とニコニコしながらそう言って、そのまま男性は立ち去りました。多分、彼は自分が握っていた500円玉を渡してくださったのだと思います。

しばらくポカンとしていましたが、まだありがとうを言えていなかったのでせめてものお礼にとコーヒーを買って男性の後を追いましたが、すでに自分のトラックに乗り込んでいて、直ぐに出発してしまいました。

コーヒーを買って追いかけても、出発しかけていて...(画像はイメージ)
コーヒーを買って追いかけても、出発しかけていて...(画像はイメージ)

窓越しに私の姿に気付くと、またニコニコと手を振って去って行ったトラックの運転手さん。

本当にありがとうございました。あの素敵な笑顔は今も忘れていません。

帰宅後に家族にこの話をすると、母からこう言われました。

「あんたもこの先困っている人がいたら助けてあげなさい、そういう親切な心は巡り巡っていつかその人のところへ良い事となって帰っていくから」

父は「もしかすると本当に神様が可哀相に思って人間に姿を変えて現れたのかも知れんぞ」と。

もうずいぶん前の話になりますから、あの運転手さんもご高齢になられていて、きっともう運転手は引退されていることでしょう。

お健やかに穏やかに過ごしていらっしゃることを願っています。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net))から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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