写真家の「ガチで遺作になりそうだった1枚」に注目集まる 撮り終えた瞬間、背後から「グルルル...」
低いグルルルという唸り声が......
投稿者の「Tatsuki Ito」さんによると、撮影したのは4月16日。写真に映っている山は鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)だという。
鹿島槍ヶ岳は、長野と富山の県境にある後立山(うしろたてやま)連峰の標高2889メートルの山だ。南北に2つの頂があり、それを結ぶ吊尾根(つりおね)のなだらかな稜線が特徴。日本では珍しい氷河が存在する山としても知られている。
その鹿島槍ヶ岳を望む、長野県側のとある撮影ポイントから写真は撮影された。
「手前も奥も桜です。タイミングが良かったです。撮影したのは満月の日の月夜で、夜間の長時間露光で山も桜もくっきり浮かび上がり、美しかったです」(「Tatsuki Ito」さん)
ところで、クマとの遭遇の状況は? その後どうやって逃げたのか? 気になることを聞いてみた。
「200秒の長時間露光をし終えた直後に、背後、おそらく10メートル以内から低いグルルルという唸り声がしました。クマと遭遇した時には背を向けて逃げてはいけないと聞きますが、初めから背を向けている状態でした。
夜でしたので、クマの姿は認識できませんでしたが、向こうからは見えていたと思います。車がすぐ近くにありましたので機材を担いで急いで駆け込みました。背を向けて走っている状態でしたので危険でしたね笑」(「Tatsuki Ito」さん)
間一髪で、車をスタートさせ、逃げることができたようだ。「命の危険感じましたw 一言、パニックですw あと、鳥肌たちます」とも語っている。
まるで桃源郷のような写真もすごいが、命懸けの体験もすごい。
「Tatsuki Ito」の驚きの体験に対し、ツイッター上ではこんな声も寄せられている。
「背後にクマは怖すぎます」
「こっわ!! ご無事で何よりです」
「熊はあかん!w」
「生きて帰ってきてくれてよかったです」
渾身の傑作が、遺作にならなくて良かった。長時間露光での撮影の場合、なるべく車の近くに三脚を立てるべきかもしれない。
読者の皆様も、冬眠明けのクマにはくれぐれもご注意いただきたい。