福岡PayPayドームのファウルポールが「マルタイ棒ラーメンポール」に 実況でもそう呼ばれるの?球団に聞いた
野球場に設置されているファウルポール。打球がファウルかフェアかを判定するために外野に立てられた柱で、打球が直撃した場合はホームラン判定となる。
プロ野球の球場では必ず見かける、いわば当たり前すぎる存在のファウルポールに、ある球団がスポットライトを当てた。
2022年3月1日、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスが、本拠地である福岡PayPayドームのファウルポールのネーミングライツ契約を、棒ラーメンでおなじみのマルタイ(福岡市西区)と締結。同球場のファウルポールには「マルタイ棒ラーメンポール」という名前が付けられた。
球団によると、ファウルポールに命名権が導入されるのは12球団で初めて。ホークスの選手がポール直撃弾を放った場合、マルタイから棒ラーメン1年分が贈られる特典がつくという。
プロ野球史上、他に類を見ない取り組みは野球ファンの注目を集め、「本塁打とファールの境目のポールに命名権で誰も考えなかったと思う」「これは最高の発想」など多くの反響を集めた。
普段は中々注目されないファウルポールの活用方法に感心する声もあがっているが、一部の野球ファンは今回の命名権導入で気になることがあるらしい。
「テレビやラジオの実況が大変だ」
では、実際に上がった声を見てみよう。
「こりゃテレビやラジオの実況が大変だ」
「審判『えーただいまの打球につきまして、マルタイ棒ラーメンポールを巻いているためホームランと致します』」
ファウルポールは、プレーにもかかわる重要な場所だ。選手の放った打球の行方次第では野球中継の実況や解説、さらには審判がその存在に言及する可能性がある。
例えば実況であれば、
「上林が放った打球はライト『マルタイ棒ラーメンポール』際、入ったか!」
といったフレーズがテレビで流れるかもしれない。そして、審判であれば、
「ただいまのプレーについてご説明いたします。栗原選手の打球は『マルタイ棒ラーメンポール』の内側を通過していたため、ホームランと判定します」
という説明が球場に響くことも考えられるのだ。
球団に聞いてみました
「マルタイ棒ラーメンポール」という名称が、どこまで使われるのかは確かに気になるポイントだ。そこで3月4日、Jタウンネット記者は福岡ソフトバンクホークスの広報室広報企画課の担当者にこの疑問をぶつけた。
担当者によると、そもそも「福岡PayPayドーム」のように命名権が導入されている名前には強制力がないという。 そのため、ポールについても、
「中継や報道など、外部に対する呼称の強制力はありません。報道や一般の方など、たくさんの方に定着して呼んでもらえるよう、PRに努めてまいります」
と回答。ちなみに、ホークスの選手がポール直撃のホームランを打った際は、場内アナウンスできっちり「マルタイ棒ラーメンポール」と紹介される。
ファウルなのか、ホームランなのか――ファンにとってドキドキな場面で「マルタイ棒ラーメンポール」の名前が聞けるのかどうかは、実況を担当するアナウンサーや審判次第ということになりそうだ。