「家族旅行中の真っ最中に地震が発生。慣れない土地で食料を探していたら、地元の作業員が...」(千葉県・30代女性)
旅先で、大雨や地震などの災害に見舞われたことがある人はいるだろうか。慣れ親しんだ地元ならともかく、不慣れな土地ではどう行動すべきか迷ってしまうかもしれない。
千葉県在住のJタウンネット読者・Tさん(30代女性)も、不運にも家族旅行中に災害に遭遇してしまった1人だ。
それは、北海道胆振東武地震が発生した2018年9月のこと。ちょうどその時、Tさん一家も北海道に旅行に行っており、滞在先のホテルで就寝中に地震が起きた。
翌朝になると、地震の影響でホテルは停電し、水すら出ないという状況に。その日乗るはずだった帰りの便の飛行機も欠航になり、Tさん一家は数日間北海道で足止めを食らうことになってしまった。
次の帰りの飛行機に乗れる日までの数日、食事や滞在場所はどうすれば......と悩むTさん一家。そんな時、彼女たちに親切にしてくれた地元の人がいたという。
電気も水も食糧もなく...
2018年9月、家族で北海道旅行中に胆振東部地震にあいました。
地震が起きたのは、滞在していたホテルの16階の部屋で就寝しているときでした。翌朝起きるとホテルは停電していて、水も出ませんでした。
その日の飛行機で帰る予定だったのですが、地震の影響で飛行機も欠航。空港に何度も電話してようやく翌々日の飛行機が取れました。
しかし、当時まだ4歳と2歳の幼い娘2人も一緒だったので、帰るまでの食事や滞在場所など、どうしようかものすごく悩みました。
とりあえずは残り2日分の食糧調達に行かねばと思い、階段でホテルの1階まで降りて外に出ることに。
停電中で携帯の充電ができない状態だったので、電池の消耗を抑えるためにGPSは使わず、近くで開いているお店の場所を誰かに聞こうと思いました。
すると、ちょうどホテルの隣で工事をしている方々が何人かいたので、その中の1人の男性作業員に事情を話し、コンビニの場所を聞きました。
「大変だね、ちょっと待ってて」
その作業員の方は、近所の店はほとんど開いていないことを教えてくれました。
それだけでなく、
「大変だね、ちょっと待ってて」
と言って、自分のお昼ご飯のために買ってあったであろう食パンとゆで卵を持ってきて、私にくれたのです。
私は「あなたのお昼ご飯がなくなってしまうのでは」と言いましたが、彼は、
「朝ごはんは食べてきているから大丈夫、頑張ってね」
とおっしゃいました。
近くの店はどこも開いていないと知っていたにも関わらず食べものを分けてくれた彼の優しさに、私は驚きと感謝の気持ちでいっぱいになり、涙をこらえて何度もお礼を言いました。
貴重な食糧をいただいたことは勿論、その気持ちにとても助けられました。
二日後、無事に家族揃って北海道から帰ることができましたが、その方に改めてお礼を言うことができず、ずっと心にひっかかっていました。
この場を借りて、心からお礼を言いたいです。あの時は本当に助かりました。ありがとうございました。
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