「一汁三菜ムズすぎる」 一人暮らしの大学生が作った夕食に反響「どこからつっこめば」
「一汁三菜」という言葉を知っているだろうか。主食のご飯と汁もの、メインのおかず(主菜)1品に副菜2品――和食の基本的と言われる献立のことだ。
しかし、これを用意するのは結構手間がかかるものだ。
2021年12月27日、「一汁三菜ムズすぎる」という呟きとともに投稿された写真が注目を集めている。
ご飯茶碗と汁物用の器、大きめのお皿が1枚とそれよりは深そうな鉢が1つ、そして小さな瓶とガラスのコップが並べられている。食器だけを見れば、ちゃんと一汁三菜の献立っぽい。
ただ、それらは全て、野菜がたっぷり入ったスープで満たされている。茶碗や皿はまだしも、コップにまでだ。
なんだかとても異様な光景に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「まさかの六汁」
「コップに入るだけで鬼不味そうになる」
「どこからつっこめば」
Jタウンネット記者は、この不思議な「一汁三菜」について投稿者である青森県在住の大学生・サイケ蟹光線(@Z7RjeoT24ZJugRK)さんに話を聞いた。
作る分量を間違えて...
サイケ蟹光線さんが自宅アパートで話題の写真を撮影したのは、27日の18時30分ごろのことだ。
お椀やお皿に盛られているスープのようなものは「ひっつみ」。こねた小麦粉を野菜などと一緒に煮込んで作る、青森県南部から岩手県北部の郷土料理である。
「僕は青森県出身なので昔からこの料理がよく食卓に並んでいたのですが、一人暮らしを始めてからなかなか食べる機会がありませんでした。そこで自分で作ってみようと思い、レシピサイトを見ながら料理したんです」
とサイケ蟹光線さん。ところが、参照したレシピに4人前の分量が表記されていることに気づかず、その結果一人で食べるには多すぎる量のひっつみができあがってしまったという。
「そこでもうそれ以外の料理を作る気力が0になったので、取り敢えずいろんな食器に盛り付けて『一汁三菜』感を出そうとしたのですが、ご覧の通りムリでした」(サイケ蟹光線さん)
同じ料理を色々な食器で食べる、というのはかなり珍妙な体験だったことだろう。それぞれの食器で食べた時は、どんな風に感じたのだろうか。
「汁椀と小皿のは普通に食べられましたが、ジャム瓶に入ったひっつみはかなり違和感がありました。また、ツイートのリプライでは『コップのがすごく不味そう』という声を多くいただきましたが、個人的には汁がすぐに冷めてくれるので食べやすかったです。
一番美味しく感じたのは大皿ですね。僕は大皿に載った料理は何でも美味しいと感じてしまう人間です」(サイケ蟹光線さん)
どうやら、同じ料理でも食器によって食べやすさに差があったらしい。それでも、味自体は美味しかったので1人で完食したとのことだ。
「ひっつみオンリー」の一汁三菜がツイッターで反響を呼んだことについて、サイケ蟹光線さんは、こう語った。
「ツイッターってひっつみでバズるんだ、と素直にビックリしてます。あと、青森はひっつみやせんべい汁など汁ものがウマイので、興味があったら食べに来てほしいです」