ロッキン「開催地変更」発表から2時間後→「茨城でフェスやります」 地元ラジオ局が「超爆速発表」できたワケ
2022年1月5日、日本のロックミュージックファンに衝撃を与える発表があった。
国内最大級の野外音楽イベント「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル(ROCK IN JAPAN FESTIVAL、通称・ロッキン)」が、開催地を茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園から千葉市中央区にある千葉市蘇我スポーツ公園に変更すると発表したのだ。

ロッキンは、2000年から2019年まで、毎年夏に国営ひたち海浜公園で開催されてた音楽フェスで、ヤバイTシャツ屋さんやTHE ORAL CIGARETTESら人気バンドをはじめ、欅坂46らアイドル、桑田佳祐さんや矢沢永吉さんら大物まで多彩なミュージシャンたちが出演してきた。
19年には5日間の開催で約33万人が来場したが、20年と21年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開催が中止となっていた。
5日、イベントの公式サイトに掲載された総合プロデューサー・渋谷陽一さんのコメントによると、同会場で万全の感染対策を行うことは困難であるため、野外ロック・フェスの会場としてより条件の良い千葉市蘇我スポーツ公園に移るという。
長い歴史を築いてきた国営ひたち海浜公園からの離脱。渋谷陽一さんはコメントの中で、次のようにも述べていた。
「ひたちなかとロック・イン・ジャパンの歴史をつなぐためにも、25周年、30周年といった年でのひたちなか開催を模索したいです」
ロッキン発表から2時間の爆速対応
今回の発表にツイッターでは、
「寂しいねなんか めっちゃ広くて熱いあの場所が良かったんだけどなあ」
「茨城からロッキンが消える、もうひたちなかでのフェスが開催出来ないのは悲しい」
など開催地変更を惜しむ声も寄せられていた。そんな中、地元・茨城からある発信があった。

水戸市に本社を置くFMラジオ局の茨城放送が独自の音楽フェスを企画することを決定したと発表したのだ。
「茨城のフェス文化の灯を消すな!」を合言葉に、開催場所や時期こそ未定なものの、すでに茨城放送取締役オーナーの堀義人さんが委員長を務める運営委員会の組成まで行っているという。
ロッキンの公式ツイッターで開催地の変更が伝えられたのは1月5日12時。茨城放送のフェスの企画決定のリリースが出されたのは同日14時9分。驚くことに茨城放送はロッキンの発表から約2時間後にリリースを出している。
いったいこれはどういうことなのか。
「やるっきゃねーべよ!」
1月6日、Jタウンネット記者が書面を通じて茨城放送の報道広報事業部の担当者に取材を行ったところ、フェスの企画発表までの経緯については
「事前にロッキングオン社側から報告があり、検討を始めました」
とのこと。
また、開催実現の可能性やフェスへの意気込みも質問したが、いずれも
「現段階では発表している情報以外はコメントを差し控えさせていただきます」
との回答にとどまった。
ただ、茨城放送の堀オーナーは、1月5日にツイッターで
「何ができるかわからないけど、やるという意思表明を明確に出すこととしました。 やるっきゃねーべよ!」
とフェスへの意気込みを投稿。
事前に変更の知らせがあったとはいえ、この情熱がなければ「爆速」な発表は実現しなかっただろう。
ロッキンが茨城を離れる意思決定をした。その決定を受けて、LuckyFM 茨城放送は、独自のフェスを茨城で開催することを意思決定しました。
— 堀義人 (@YoshitoHori) January 5, 2022
「茨城のフェス文化の灯を消すな!」が合言葉です。何ができるかわからないけど、やるという意思表明を明確に出すこととしました。
やるっきゃねーべよ! https://t.co/IfcKu6vJ6C