「祖母のもとへ行けるなら...」旅先で死を考えていた19歳 彼女をこの世に繋ぎとめた「地元民の温かさ」
北海道を飛び出し、なけなしのお金で青森へ
私が19歳の頃、母親代わりに育ててくれた祖母が亡くなり、この先どうしていいのかもわからず自暴自棄になっていました。
なけなしの全財産を持ち、どうにでもなれと函館から青函フェリーに乗り青森へ行きました。
なんのあてもなく車中泊を繰り返していましたが、そのうち手持ちの財産は残りわずかに。仕事もなく、車のガソリンもほとんどない状況で、私も祖母のもとへ行けるならと漁港のそばに車を停めたまま、何をするでもなく時間が経つのをただ待っていました。
そんなとき、車の窓をノックしてきたおばあさんがいたのです。亡くなった祖母と同じくらいの背格好でした。
方言訛りの口調で 「何日もこんな所でなにをしているのか?」 と。
ただ泣きながら、いろんな話をしました......なぜそのおばあさんにいろいろと話したのかは自分でもよく分かりませんでしたが。
北海道から来たこと。祖母が亡くなったこと。今の状況やこれからのこと。おばあさんは優しく聞いてくれました。
そして私が一通り話したあとに、おばあさんは手提げ袋に入っていた大福を1つ差し出し 「アンタはまだまだ若い。 ここで挫けちゃダメ。 今がドン底と思うなら、ひと花咲かせてからでも遅くはない」 と言いました。また、
「アンタがひと花咲かすなら、私はその花を育てる土になりたいねー」
と、笑っていました。