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お盆の後、京都市内に現れる「お供物入れ」っていったい何? 市役所に成り立ちを聞いた

大久保 歩

大久保 歩

2021.08.20 20:00
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「今年も誰もが楽しみにしている京都夏の風物詩がやってきました」

2021年8月16日、そんな呟きとともに不思議な箱の写真がツイッターに投稿された。

(写真は砂味さん提供)

これは、投稿者であるツイッターユーザーの砂味さん(@sunaaji)が、16日に京都市で撮影したもの。

段ボールには「お供物入れ」と書かれており、中には花や紙袋などが入っているようだ。

通常のゴミ回収とは違うようだが、これは一体なんだろう?

Jタウンネット記者は20日、京都市役所を取材した。

捨てる人の心情に寄り添って

取材に応じた、まち美化推進課の職員はこの「お供物入れ」について次のように語った。

「京都の風習といいますか、昔は『お精霊さん(おしょらいさん)』といって、お供え物を川に流していたんです。でも、だんだんそれは衛生的にも、環境問題的にも良くないということになって。
それで、いつ頃からというのははっきりしませんが、お精霊さんの代わりとして『お供物入れ』で回収するようになりました。始めてからは毎年やっています」

この取り組みは、「おそらく京都市内特有のもので、他の市町村でやっているという話は聞いたことがない」とのこと。

画像はイメージ

お供物入れは例年、8月16日までに京都市内の定められた箇所に設置され、翌17日に一斉に回収される。

箱の中身は主に食べ物など、ずっと供えておくのが難しいものがほとんどだ。

では、市が回収した後のお供え物はどうなるのだろう?

「生ゴミと同じように処理しています。あくまで心情面に重きを置いて、回収は通常のごみとは別のやり方でやっているということです」(職員)

お盆を終えた後、京都市内に設置される不思議な箱「お供物入れ」は、市の風習「お精霊さん」が現代に即した形へと変化したものだったのだ。

あなたの地域にも、そこだけで見られる珍しい光景はないだろうか?

その成り立ちをたどってみると、思わぬ発見があるかもしれない。

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