ソフトクリームにエビの香りとラー油だと...? 愛知県で刺激的な謎スイーツが爆誕していた
ソフトクリームがチョーうまい季節だ。シンプルで濃厚なバニラもいいが、その土地ならではの「ご当地ソフト」にもなぜかそそられてしまう。
そんなソフトクリームマニアにとって、見逃せないツイートが目に止まった。
なんと「ラー油がたっぷりかかった、信長(さま)のえびしょっぱいソフト」だというが、それはいったい何?
味は、「まるで辛口マンゴー味みたいに、ラー油がソフトにマッチングするんだけどw」ということで、思いのほか相性はよさそうだが......。
大須ブログ(@mike_inagaki)さんが、2021年7月27日に投稿したこのツイートには、「この東海地区の変化球なメニューっていつも誰が思い付くんだ」とも書かれている。
この不思議なソフトクリームが売られていたのは、内津(うつつ)峠PA(上り)らしい。愛知県春日井市の中央自動車道上にあるパーキングエリアだ。上りは飯田・長野方面に向かう。
Jタウンネット記者は、投稿者・大須ブログさんと、中央自動車道上のパーキングエリアを運営する中日本エクシスに、詳しい話を聞いてみた。
「甘じょっぱいのにピリピリする不思議なソフト」
投稿者・大須ブログさんは、「このソフトクリームは『信長のえびしょっぱいソフト』で、390円(税込)です。バラバラにしたえびしょっぱいを下地にしてソフトクリームを巻き上げ、えびしょっぱいを1枚突き刺します。最後にラー油をかけます」と答えてくれた。「詳しくは開発者に聞いてきださい」とのこと。
「信長のえびしょっぱい」とは、滋賀県東近江市の菓子メーカー「ヴィラジュニシムラ」の人気商品だ。名古屋を中心に東海地区には熱狂的なファンが存在するらしい。どうやら投稿者もその一人のようだ。
「信長のえびしょっぱい」とは何か? ヴィラジュニシムラ」のwebページを覗いてみると......、こう記されている。
「『パイ』なのに『せんべい』と思う食感。砂糖の甘み→えびの香ばしさを味わいながら、時折しょっぱさを感じる味のハーモニーをお楽しみ下さい」
次にJタウンネット記者は、パーキングエリアを運営する中日本エクシスに取材した。取材に応じたのは、内津峠PA(上り)の担当者だった。
まず「えびしょっぱいソフト」開発の狙い・目的について、聞いてみた。
「コロナ禍での土産品の低迷、客足が少ない中で、少しでも宣伝して、味を知ってもらい、購入につなげられるような流れを作りたくて開発しました。
また、イベントやフェアなど、楽しいことができない中で、せめて食べ物で面白いことができないかという思いもありました」(内津峠PA担当者)
やはりコロナ禍の営業不振の打開策の一つだったようだ。沈みがちなスタッフの士気を高めたいという思いもあったのかもしれない。
ラー油かけにしたのはなぜだったのか?
ヴィラジュニシムラ公認だという「えびしょっぱい」ファンアカウントによると、このラー油は「内津峠パーキング自家製ラー油」らしいが......。
「スタート段階では、ラー油がない状態でした。それでも美味しいのですが、色目がさみしく、スタッフ皆で試行錯誤し、せっかく自家製のラー油があるから使ってみようということで、試してみました。その結果、えびしょっぱいを引きたて、絶妙にマッチしました」(内津峠PA担当者)
試行錯誤の結果に生まれた、なかなかの苦心作だったのだ。
どんな味なのか? というお客さんからの質問には、担当者はこう説明しているという。
「甘じょっぱいのにピリピリする不思議なソフト。冷たいソフトの甘味に、塩気のあるえびしょっぱいのざくざくとした歯ごたえ、そこにラー油の刺激が合わさって、新体験の味」(内津峠PA担当者)
聞いているうちに、思わず食べたくなってくる、説得力のあるコピー......というしかない。
「内津峠PA限定販売」の理由を聞くと、「ココでしか食べられない、手に入らない特別なものがやりたかったので」という返事だった。
ところでお客さんの反応はどうだろう?
「ラー油がくせになる」
「想像してたイメージと違った」
「パイのサクサク感がソフトにマッチしてて良かった」
「ラー油をかけすぎてしまった」
ツイッターなどでの反響については、内津峠PA担当者は「とにかくありがたいです。1人でも多くの方に興味をもっていただければと」とコメントした。
中央自動車道内津峠PA(上り)に行く機会がある読者は、「信長のえびしょっぱいソフト」を試してみるのはいかがだろう。いや、やはり普通のバニラがいい、という方はお好きなものをどうぞ。