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絵本「からすのパンやさん」のパン全84種がぜーんぶ立体に! 福岡「絵本ミュージアム」が最高にかわいい

大久保 歩

大久保 歩

2021.08.09 20:00
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「からすのパンやさん」(かこさとし作・絵、偕成社)という絵本を読んだことはあるだろうか。

「いずみがもり」という木の上にある「からすのパンやさん」。そこに4羽の赤ちゃんが生まれ、からすのお父さんとお母さんは、仕事と子育ての両立でてんやわんや。お店はうまくいかず、貧乏になってしまう。

そこから、家族みんなで協力して変わった形の素敵なパンをたくさん作り、からすのパンやさんは大人気に!......非常にざっくりまとめると、そんなお話だ。

1973年の発売から40年以上読まれ続けている、ロングセラー絵本である。

この作品をモチーフにした展示が、今、ツイッターで大きな注目を集めている。

(写真は福岡アジア美術館提供)

こちらは、福岡アジア美術館(福岡市)の公式ツイッターが、2021年7月31日に投稿した写真。

7月15日~8月22日に開催中の「おいでよ!絵本ミュージアム2021」で展示されている、「からすのパンやさん」コーナーを紹介したものだ。

「『からすのパンやさん』コーナーには、なんと本に登場する84種類のパンすべてが立体化されています。パンだけでなく、からすの一家も一緒にパンを見ています。さらには、一家のこどもたちのお店まであります!
絵本の世界をゆっくりお楽しみください」(ツイートより)

この投稿に、リプライ欄では「からすのパンやさん」の絵本が昔から好きという人たちの声が多く寄せられている。

「このパンの種類を読み上げるだけで疲れるほどの数なんだよね。可愛いのがいっぱいあるんだよー」
「子供の頃から大好きな絵本だぁ~! カラスのパン屋さんメッチャ可愛い!」
「何回も何回も読みました。懐かしいなぁ」

見開きにたくさんのユニークなパンが並んでいるページは、やはり思い出に残っている人も多いようだ。

Jタウンネット記者は8月6日、「おいでよ!絵本ミュージアム」の広報を担当している西日本新聞社を取材した。

一般的なパンより大きめ

「おいでよ!絵本ミュージアム」は07年から毎年、福岡アジア美術館で開催されている(20年は新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンライン上で開催)。

親子や子どもどうしで、楽しく絵本や物語の世界を体感できる展示や空間などが特徴だ。

(写真は福岡アジア美術館提供)

「からすのパンやさん」コーナーでは、写真のように、作中に登場するパンやキャラクターが立体化され、展示されている。

さらに、続編である「からすのやおやさん」などに出てくるモチーフも。

中でも見どころなのは、やはりツイートでも話題になった「全84種のパン」だ。

写真でわかるだけでも、「ぞうパン」「にわとりパン」「はさみパン」「ヨットパン」......などなど、現実のパン屋にはまず売っていないであろうユニークなパンが、ところせましと並んでいる。

取材に応じた広報担当者によると、これらの展示品は、一般的なパンよりひとまわりかふたまわりは大きいとのこと。

来場者の反応については、

「お子様たちはもちろん、保護者の方々も『懐かしい!』と喜ばれています。展示室内で人気の撮影スポットとなっています」

と、コメントした。

また、「小学校が夏休みに入り、徐々に来場者の数も増えてきています」とのことだ。

身体全体でおはなしの世界を体感

(写真は福岡アジア美術館提供)

広報担当者によると、展示のテーマやモチーフとなる絵本は毎年変わる。

21年は、「ぐりとぐら」(なかがわりえこ作、おおむらゆりこ絵、福音館書店)や「わたしのワンピース」(にしまきかやこ作、こぐま社)、その他複数の絵本の世界を体験できる展示等のほか、ワークショップなどの体験型イベントも実施。

NTTグループが提供する先端技術を活用したデジタルコンテンツも展示され、見るだけでなく、身体全体を使ってファンタジーの世界を楽しめる構成になっている。

近くに住んでいる人は、昔、絵本で読んで食べたくなったあのパンたちを、見に行ってみては?

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