「突然の大雨に、2人の娘と近くのガレージで雨宿り。そこに、車に乗った若い男性が入ってきて...」(奈良県・50代女性)
旅行先で突然大雨に降られてしまった!
あまりにも急なことで傘を買うこともできない。そんなときは、とりあえず......と、どこかで雨宿りすることもあるだろう。
しかし、雨宿りといっても雨が弱まらなかったら、ずっとそこで立ち往生することになってしまう。
そんな時、親切な人が「使ってください」と傘を渡してくれたなら......。
コロナ禍でなかなか旅行に行けない今、かつての楽しい思い出を振り返ろうとJタウンネットが「旅先でのいい話」を募集したところ、奈良県の50代女性E子さん(仮名)から、まさにそんなエピソードが寄せられた。
それは今から3年ほど前、E子さんが2人の娘と3人で三重県へ観光旅行に行った時のことだ。
雨宿りをしていた彼女たちが出会った親切な若者の話で、皆さんもぜひほっこりしてほしい。
「傘を見る度に、あの優しい男性を思い出します」
「鳥羽駅から15分程歩いたお店で夕食を済ませ、また歩いて駅まで戻る途中、突然空が真っ黒になり滝のような雨が降ってきました。
少し走るとガレージのある敷地があって、そこに雨を防げる場所があったので、雨宿りすることにしました」(E子さん)
ひとまず雨をしのいだE子さんたちだったが、そこへ、鉄道会社の作業車が入って来た。
敷地の中のガレージに、その車を止めるようだったので、E子さんたちは運転していた作業員に「もう少し雨宿りさせてもらえますか」とお願いすることに。
「若い男性が乗っていて、『どうぞ』と笑顔で答えてくれました。
その後、作業車はガレージの中へ入っていき、シャッターが閉まりました。どうやら、ガレージの中から社屋へ入れる作りだったようです」(E子さん)
許可も貰ったので、これで当分は大丈夫だと安堵したE子さんたち。すると、その数分後......。
「今度は社屋の建物の出入口から先ほどの男性がやってきて、『捨てるものなので、持って行って下さい』と、ビニール傘を3本持って来てくれました。
私は『明日、また帰りにここの駅を使うので、どこへ返しに行けば良いですか?』と聞いたのですが、『捨ててもらっていいです』と言ってもらいました」(E子さん)
その後、無事に宿泊するホテルへと向かうことができたE子さんたち。翌日には鳥羽水族館に行ったり遊覧船に乗ったりと、観光を楽しんだそうだ。
「この日は朝から快晴で、傘は必要ありませんでした。けれど、娘も私も傘を捨てることができず、ずっと持ちながら観光し、自宅まで持って帰って今でも傘立てに立っています。
傘を見る度に、三重県の旅行とあの優しい鉄道会社の男性を思い出します」(E子さん)
「忘れられない旅先でのエピソード」、教えて!
コロナ禍で旅行に行きづらい今、せめて過去の旅行の素敵な思い出を振り返りたいという人も多いだろう。
そこでJタウンネットでは読者の皆様の「旅先のほっこりエピソード」を募集したい。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、旅行に行った時期・場所、具体的なエピソード(どんなことにほっこりしたのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。