プールの底に沈む「アザラシの寝姿」に反響 息をしなくて大丈夫なの?水族館に聞くと...
お客さんからも「アザラシ、大丈夫ですか...?」
担当者によると、写真は、イルカなどを担当する飼育員が6月13日の昼過ぎに撮影したもの。
ゴロンとしているのは、もちろん倒れているわけではなく、プールでお昼寝中とのことだ。
「当時、どのくらい寝ていたのかは分かりかねますが...。長い時は1時間近く寝ることもありますよ。
だいたい10分から15分に1回くらい水面に上がってきて、また沈みます。それを繰り返します。
そのきっかけは彼らの気分次第ですので、よくわからないのですが...」(担当者、以下同)
アザラシが水中で寝ることは、珍しくないようだ。
「陸上で移動するよりも水中を泳ぐのが得意な動物です。寝るときなどは、水中のほうが外敵が来たときには有利だと言われています」
地上にいる間は、鼻をパカパカと開閉し呼吸。水中で寝る際は、鼻から空気を肺に取り込んで、閉じたまま沈むという。
それにしても10分潜っていられるのってスゴイ。どうしてそんなことが可能なのか、担当者に聞くと
「アザラシは、人間よりも血液中に酸素を多く取り込めるので、それを使って長く息を止めていられます」
とのこと。
長い間、水中でゴロンとしている寝姿に、お客さんからは、どんな反応があがっているのだろう。
「お客さんがいる時は、あまり寝ません。プールの端っこの方で顔を沈めて寝ていることはありますが...。
そんなとき、大丈夫ですかね?アザラシ動かないんですけど...、生きているんですかね...、と飼育員に声をかけてくださる方はいますね」
大丈夫、アザラシは生きている......。むしろ心地よく寝ているのだ。
担当者は水中での寝姿に反響があることに、
「アザラシって、一般の方からすると未知の生き物なのかなっていう気がします。
こうした姿をご覧いただいて、どんな生き物なんだろう、野生ではどんな生活をしているんだろう...、といった興味を持って、よりアザラシのことを知るきっかけになればと思っています」
と話した。
おたる水族館は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため6月20日まで臨時休館中。
21日以降の営業は15日時点で未定だが、公式ツイッターやユーチュブチャンネルで生き物のいろんな姿を発信している。