さすがロックの街だぜ! 高円寺駅では、ドラムセットのペダルを踏んで消毒液を出すらしい
高円寺のライブスペース「U-ha」の店長が、2021年6月1日、こんなツイートを投稿した。
高円寺駅の消毒液。よく見ると、ハイハットのスタンドを利用し、足のペダルで消毒液を押し出せるようにしている。さすがはロックの街高円寺だぜ。 pic.twitter.com/Tj3EMglcSq
— ウーハ店長 (@cafeuha) June 1, 2021
ウィズコロナの時代、今や不可欠のアルコール消毒液だ。珍しくもない風景だが、ここでは少し様子が違う。
ドラムを演奏する人なら、すぐ気がつくだろうが、それ以外の人はどうだろう。
足で踏んでポンプの消毒液を出す......そんな仕組みはよく見るが、高円寺駅ではシンバルを鳴らすためのスタンドとペダルを活用しているのだ。
「さすがはロックの街高円寺だぜ」というコメントを続けるのは、ライブスペース「U-ha」店長ならでは......かもしれない。
投稿者「ウーハ店長」(@cafeuha)さんによると、撮影したのは6月1日14時頃。場所は高円寺駅の改札近く。 「気づいた時は驚きました。実際に使用しました。使いやすかった」と語った。
JR高円寺駅では、消毒液の置き場に、実際にドラムセットのペダルを使用しているのだろうか? そして、それはなぜ?
Jタウンネット記者は、JR東日本東京支社に取材した。
ドラムが趣味の駅員が考案
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Jタウンネット記者からの質問に、JR東日本東京支社広報担当者から回答が返ってきたのは、6月11日だった。
まず「消毒液のペダル」は、ドラムセットのハイハット(2枚のシンバルを組み合わせ、ペダルを踏むことでも演奏できる)のもので間違いない。設置場所は、高円寺駅改札口だという。
――このペダルを使うことにしたのはなぜですか?
「当初、消毒液を改札内のカウンターに設置していましたが、より駅と電車を安心してご利用いただけるよう、現在の場所に足で踏む形の消毒液を設置することにしました。
高円寺が音楽の街として知られていることと、ドラムを趣味としている高円寺駅社員のアイデアで、このような形で設置することになりました」(JR東日本東京支社)
――どういう仕組みになっているのですか?
「ハイハットを動かす仕組みは変えていませんが、ペダルに直結している棒に消毒液のポンプを押すためのプレートを固定し、このプレートが動くことで消毒液が噴射されます」(JR東日本東京支社)
――利用者は「ドラムのやつだ!」と気づいているようですか?
「音楽経験者や打楽器に携わったことのある方ならお気付きになると思います」(JR東日本東京支社)
なおツイッターでの反応に対しては、
「注目いただきとても光栄です。高円寺近辺は音楽以外にも様々な魅力がありますが、音楽を連想させるものを駅の玄関でもある改札口に設置しました。 少しでも高円寺の街が盛り上がるよう駅としても取り組んで参ります」
とコメントした。
ドラムが趣味の駅員のアイデアを即採用し、実現するとは、コロナ禍で奮闘中のJR東日本さんも、「なかなかロックだぜ!」。
読者の皆さんも、ロックな街・高円寺を訪れる際は、高円寺駅改札で、ドラムセットのペダルを踏んで、アルコール消毒をお忘れなく。