ココからあなたの
都道府県を選択!
全国
猛者
自販機
家族
グルメ
あの時はありがとう
旅先いい話

「かなり当たる」とウワサの「晴雨予報グラス」 一体どういう仕組み?販売元に聞いた

松葉 純一

松葉 純一

2021.05.03 20:00
0

気圧の変化によって水位が変わり、数時間後の天気が予報できるという器具が、いまネット上で「かなり当たる」と話題になっている。

下の写真が、その「晴雨予報グラス」だ。一見、理科の実験道具のような外観だ。

(画像提供:ノルコーポレーション)
(画像提供:ノルコーポレーション)

器具には地球儀のような大きな球形の部分と、わきから出る管の部分がある。

気圧の変化によって、管の部分にたまる水の水位が変わる。

気圧が低くなる...つまり、天気が悪くなるときには、管の水位が高くなるのだ。

ツイッターにはこんな声が寄せられている。

「体感では分からない環境の変化が見られるのは楽しいですね」
「欲しい! インテリアにもなるし、 天気当たるの素晴らしい」
「面白いアイテムですね。気圧でこんなに水位が変化するんだ......」

気圧の変化が可視化され、天気を予報できる器具とは、いったい、どんな仕組みになっているのだろう。

Jタウンネット記者は、2021年4月22日、「晴雨予報グラス」の販売元・ノルコーポレーション(東京都調布市)に取材した。

「天気によっては溢れるんだよね」

水位の標準位置(画像提供:ノルコーポレーション)
水位の標準位置(画像提供:ノルコーポレーション)

Jタウンネットの取材に応じたのは、ノルコーポレーションの広報担当者だった。

「この晴雨予報グラスは、おうちで簡単に天気予報ができるインテリア雑貨です。大気圧の変化によるガラス管の水位で数時間後の天気を予想します。管の水の位置が標準位置より低い時は晴れ、高い時は悪天候が予想されます」

この商品はアメリカのグラスマン社の商品であり、ノルコーポレーションは日本輸入総代理店とのこと。「天気という身近な事柄を、楽しく科学的に理解出来るところが面白いと感じ、日本での発売を開始いたしました」と担当者。

発売開始は約14年前、累計販売個数は15万個を超えるロングセラー商品だという。

気圧が高くなると水位は低くなる(画像提供:ノルコーポレーション)
気圧が高くなると水位は低くなる(画像提供:ノルコーポレーション)

気圧計としての原理は、

「晴雨予報グラスに水を注入すると、内部の空気は一定に保たれた後、その時の気圧とつりあったところで、管内の水の位置が定まります。(=標準位置)。
注入時の気圧よりも外気圧が高くなると、管内の水は上から押され水位は標準位置より低くなり、気圧が低くなると水位は高くなります」

また晴雨計としての原理は、

「気圧の変化と天気の変化には密接な関係があることが知られています。一般的に気圧が上がると天気は良くなり、気圧が下がれば天気が悪くなりますので、簡単な晴雨計として機能します」

なお、この器具には、文豪や科学者として有名なゲーテが発明したといわれる水パイプバロメーター(気圧計・晴雨計)の原理を使用しているとのことだ。

気圧が低くなると水位は高くなる(画像提供:ノルコーポレーション)
気圧が低くなると水位は高くなる(画像提供:ノルコーポレーション)

使用する上で、気を付けた方が良いことはあるだろうか。

「水は定期的にお取替えください。また色粉末の誤飲・目への混入などにご注意ください。色粉末の入った水が布製品に付くと、落ちなくなる場合がございますのでご注意ください。電子機器等、水がかかってはいけないものの上や付近では、使用しないでください」

......など、細かい注意が必要のようだ。水が注入口の方まで上がってしまう低気圧の時は、特にだろう。

ツイッターにも、こんな声が寄せられていた。

「天気によっては溢れるんだよね。びちゃびちゃになって大変だった」
「色水入れると、下に置いてあるものや台が水浸しになり、木とかだと色が落ちなくなってしまうのでお気を付けて......」
晴雨予想グラス(画像提供:ノルコーポレーション)※2021年3月より、パッケージをリニューアルしている。
晴雨予報グラス(画像提供:ノルコーポレーション)※2021年3月より、パッケージをリニューアルしている。

担当者はこう付け加えた。

「季節や地形等により予報と実際の天気は、必ずしも正確に一致するわけではございません。あくまで個人の楽しみとしてのご使用を前提としておりますので、正確な気圧や精度を求めるものではございませんことを、予めご了承ください」

「晴雨予報グラス」の購入層について尋ねると、以前は小学校の自由研究など、「楽しく学べる科学雑貨」「知育アイテム」としての需要が多かったというが、現在は、「おうち時間」を充実させたいというニーズが多く、おしゃれなインテリアとしての需要も高まってきているそうだ。

最近のツイッターなどでの反響を見ていると、やはりコロナ禍のテレワークなどの影響が大きいのかもしれない。

PAGETOP