宮城県北部では、雨の日に「きゃっぽり」しちゃうらしい【意味が限定的すぎる方言】
日本各地には、その地域でしか伝わらない方言が多く存在している。
そのため、
「地元では一言で表現できるのに...」
「標準語ではなんと言っていいかわからない...」
地元以外の場所で、そんなもどかしい思いをしている人も多いとか。
Jタウンネットではそんな「意味が限定的すぎる方言」または「標準語では説明できない方言」のの情報を募集している。
今回は、全国の読者から届いた投稿メールの中から、意味が限定的すぎる宮城県の方言「きゃっぽり」を紹介する。
水溜まりで靴の中まで濡れてしまったら...
宮城県の40代男性から、編集部にこんなメールが届いた。
「宮城県遠田郡涌谷町では「きゃっぽり」という方言があります。
意味は、靴の中まで濡れてしまった時に使います。
例えば水溜りに入ってしまい「『きゃっぽり』した」とか、雨の日に靴の中まで水がしみてきて、濡れたときに「きゃっぽり状態だ」というように使います」
雨の日、うっかり水溜まりの中に入ってしまって靴の中が水浸しになるという経験は誰しもあることだろう。しかし、神奈川県生まれのJタウンネット記者はこの「きゃっぽり」という言葉は初耳である。確かに、何となく水浸しになっているような響き......な気がする。
宮城県では、馴染みのある言葉なのだろうか。
宮城県のクチコミ情報を掲載しているウェブサイト「みやラボ!」では、
「きゃっぽる」
という言葉が
「(水たまりや溝に)はまる・(靴の中に水や雪が)はいる、という意味を持つ宮城の方言」
として紹介されていた。
他にも、「きゃっぽった」や「きゃっぽりくう」といった言い方もするそう。
ツイッターで調べてみると
「県北の小学生の時はよくきゃっぽして怒られていた...」
「『きゃっぽる』『きゃっぽした』って、『水溜まり等に踏み入って、靴の中に水が入ってしまうこと」という認識でおりました(宮城県北部育ち)」
「宮城の大崎市の方だけかな? 水たまりにハマってしまって靴の中に水が入っちゃう事を『きゃっぽる』って言うの」
「水たまりなどに靴を入れてしまって中まで濡れてしまうことを『きゃっぽる』と言いましたがうちらへんだけですかね?(石巻地方出身)」
といったつぶやきが発見できた。
メールにあった遠田郡涌谷町は、県北部の地域。そして、ツイートにある大崎市も県北エリア、そして石巻もそこに隣接している。
「きゃっぽり」は県の北から北東部にかけての地域で使用されている方言なのだろうか。
そこで高校時代を仙台で過ごしたという社内のS記者に「きゃっぽり」を知っているか聞いてみた。両親はそれぞれ仙台と宮城の県北の出身だということだが
「言っているのを聞いたことがないです」
と回答が。また、同様のシチュエーションであれば
「自分なら『水入っちまったー』とか言います」
とのこと。県北の中でも、限定的なエリアで使用されているのかもしれない。
そろそろ全国的に雨の多い季節となってくる。
水溜まりで足が濡れるのは不快だが、もしそうなったら「きゃっぽり」したと言ってみたい。
あなたの地元の「意味が限定的すぎる方言」教えてください
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、あなたの地元と、そこで使われている「意味が限定的すぎる方言」または「標準語にするのが難しい方言」、その使用例(200文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。