「何この文章、怖い...」 知らぬ間に恋人を怯えさせていた「理系の習慣」に共感集まる
日本語で文章を書く際に用いる「、」や「。」といった句読点。
普段当たり前のように使っている筆者にとっては、文章を区切る時や終える時の表現はこれ以外にないような感覚だが、人によっては......特に理系の人にとってはどうもそうとも限らないようだ。
今回、そんな句読点にまつわる理系あるある(?)を描いた漫画が、ツイッターで話題になっている。
夫との日常を綴ったエッセイ漫画の単行本「漫画家と異星人」の作者であることり野デス子(@DEATHcotori)さんが2021年3月28日に投稿した作品だ。
話題になったのも、自身と夫との間にあった出来事だという。
漫画は、ことり野さんが恋人(のちの夫)と向かい合って話をしている場面から始まる。
「先生と付き合ってて、ちょっと気になることがあるんだけど...」
何やら神妙な面持ちでそう切り出すことり野さんに、恋人さんも「どうしたの?」と訊き返す。まるでこれから別れ話でも始まってしまうのではないかという雰囲気だ。
が、しかし......。
「なんでメールで『。』じゃなく「.」ピリオド、『、』じゃなく「,」カンマを使うの?」
ことり野さんの「ちょっと気になること」というのは、彼のメールの文章についてだった。
例として描かれている、彼から送られてきたメッセージは、
「わかった.たい焼き,買ってく.」
ことり野さんはこのような句読点の代わりにカンマやピリオドが使われている日本語を、「意味が分からなくて怖い」と感じていたのだ。
理系あるあるらしい
思っていたほど深刻な話ではないようでとりあえず一安心だが、ことり野さんの疑問に彼は「えっ...??」と困惑。たじろぎながらも、その理由を説明する。
「仕事のためにキーボードの設定をそうしちゃってるんだよ」
「論文を書いたりする時にピリオドを使うから、理系の習慣のようなものかな?」
彼は、仕事柄よく論文を書いたりするそう。その際に一般的な句読点ではなくカンマやピリオドを用いることから、キーボードがそうなるように設定しているのだという。
その説明に、ことり野さんも「ほえ~、そうなんだ......??」と納得。
それまで「.」や「,」のついた文章について、
「この文体はどういうこだわりなんだろう」
「聞いていいことなんだろうか」
と悩んでいたということり野さん。
思い切って疑問をぶつけてみたことで、前々からの疑問は氷解したようで、漫画の最後には、
「メールから感情を読み取ろうとして考えすぎるが、大体深い意味はない!!」
と締めくくっている。
ことり野さんの作品を見たユーザーからは、
「理系あるあるですね。論文では英字使ったり、英語圏の人が見たりもするので,と.を使うっていうルールになってるものもあります」
「大学院生や研究者によく見られますね」
「高校数学でもピリオド・カンマ書式の教科書があるので理系あるあるといえばあるあるですね...」
といった声が。句読点の代わりにカンマやピリオドを使うという習慣は、たしかに論文を書く人や理系の人にはよく見られる「あるある」話のようだ。
同時に、
「これ、すごいわかります。文系と美術系で生きてきて論文とか知らない世界にいたので、仕事で論文のhtml化してるときに『なんで日本語なのにカンマとピリオドなの...?「、」と「。」に置換した方がいいの...?』と謎でした」
「旦那さんがそうです!最初は変換ミスかな~?と思ってたのですが、ずっとなので聞くまで怖かったですねw」
と、ことり野さんに共感する声も寄せられている。
今後もし、知人からのメールにカンマやピリオドが使われているのを見つけた時は、ことり野さんの体験を思い出してほしい。